ロクナナワークショップ NEWS & REPORT

レポート「Spark67 Part2 Edge ActionScript Libraries」

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4.5 分

FLARToolKit(えふえるえーあーるつーるきっと)

Session 2は,Saqoosha氏による巷で話題のAR(拡張現実)をFlash上で簡単に扱えるライブラリ,FLARToolKitの紹介です。

Saqoosha氏

Saqoosha氏

事例紹介

まずはSaqoosha氏からFLARToolKitを利用した事例の紹介からスタートしました。

この2つの事例ではマーカーと呼ばれる図形を自分のWebカメラの前にを掲げるとswfのサウンドが鳴り出し,3Dのオブジェクトが次々に表示されるという事例ですが表現の仕方が独特なので思わず目を引きます。カメラの中に特定のデータを表示したときにアクションが発生する仕組みはビジネスにおいても色々な活用ができそうです。

FLARToolKitとは

AR(拡張現実)とは,映像を解析して下層平面を計算し, 結果を何らかの形で実際の映像に付加(拡張)することです。

C言語でこのARを実現するためのライブラリとしてARToolkitがあり,このライブラリを使えばマーカーをカメラで読み取って,その上に3Dオブジェクトをオーバーレイ表示することができます。

これは日本人の加藤博一氏がワシントン大学と共同で開発したもので,一番ベースになっている技術です。

2007年にこのARToolKitが工学ナビというサイトが AR特集を組んで詳細な情報を掲載してから,知名度が一気に上がりました。

それを Java言語に移植したのが NyARToolkitであり,さらにNyARToolkitをFlash ActionScriptに移植したのがFLARToolKitです。

NyARToolkit, ARToolKitとFLARToolKitの違い

FLARToolKitは,NyARToolkit, ARToolKitと同様,入力画像からマーカーを見つけ出してその 3次元空間上の位置を計算するところまでを自動で行いますが,3Dグラフィックスの描画までは行いません。そこで,Flashで表現するにあたって,Papervision3Dなどのライブラリと組み合わせて使用します。

ARToolKitとNyARToolkitはこの3Dの描画を行うにあたり,OpenGLを使用していまが,FLARToolKitはFlashなのでWeb向きではある反面,描画する速度はARToolKitとNyARToolkitと比較して動作が重いのです。

FLARToolKitを動かす

Saqoosha氏はFLARToolKitスタートガイドのStart-up kitとFlash CS4を使用して,このサンプルを稼動させるところまでを実際に紹介しました。

サンプルの中のActionScriptはSimpleCube.asがメインのスクリプトになり,これをベースにすれば基本的なものはなんでも作成することができるので,とりあえずFLARToolKitの第1歩はこのStart-up kitからでしょう。

画像

Blenderでモデリングを行う

ロクナナワークショップのロゴをサンプルの図形として実際にモデリングを行い,FLARToolKitで表示するデモを行いました。

作成の第1段階は「BlenderとPapervision3Dの座標とスケールの違い」についての解説です。

サンプルとして使用しているSimpleCube.asの中でのオブジェクトの大きさは 8cmで定義されているのでこのセッションでもオブジェクトを8cmで作成していきました。

AI形式になっているロクナナワークショップのロゴをAdobe Illustratorから,オブジェクトの座標を左上(x0, y0)を中心に配置してSVGという形式で書き出し,Blenderに書き出したSVGファイルを読み込みませます。

次は,その平面のオブジェクトに対して押し出しなどの3Dの調整をBlenderで行うのですが,ここで注意しなくてはならないのは,Flashで描画することを考慮した場合,単純に重くなるのでポリゴンの数を減らすことや Papervision 3Dではモデルのデータだけあればよいのでカメラやライトのデータなど余計なデータを書き出さないこと,X軸,Y軸,Z軸の向きや方向など,Blender上での調整が必須であるということです。

これは通常のFlashの作成にもいえることですが,ブラウザ上で動くことを想定して作成しておかないと後になって軽くするために骨を折ることになります。

モデリングしたロクナナワークショップのロゴ

モデリングしたロクナナワークショップのロゴ

著者プロフィール

ロクナナワークショップ(ロクナナワークショップ)

アドビ認定トレーニングセンター ロクナナワークショップでは,Web業界の第一線で活躍中の講師陣による,実践的な講座を開講しています。全ての講座は最大6名・1日6時間で完結する,PCを操作しながらの集中トレーニングです。

また,各方面で活躍中のクリエイターをお迎えし,最新技術やアイデアをご紹介いただくイベントも開催しています。学生割引もありますので,是非一度参加してみてください。

URL:https://67.org/ws/