サルでき流 WordPressではじめる企業サイトの作り方

第6回サーバーを準備(契約)しよう!

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千里の道も一歩から

はい、そういうわけでございまして!

サルでき流企業サイトの作り方、第6回を迎えました。皆さま、ここまでいかがですか。問題なくついてきてもらっていますか。いつまでも本題らしきものに入らないのでやきもきしていますか。そうですか。

そんな皆さまに朗報(?)です。

今回からいよいよ導入編に突入でございます。いやっほー!

さてさて、今週のウミネココーポレーション仮設広報部の面々ですが、社長室から無事解放されてほっと一安心……となるはずが、仮設部屋強制連行と相成りました。ここが自分たちの新しい仕事場なのね…なんて、感傷に浸っている間もなく、突き付けられる膨大な量の作業リスト。何かを作り上げていくというのは大変なことなのです。

とは言え、どんなことでもコツコツやっていけばいつかは(ある程度)完成するものでもあります。気を取り直して、最初の一歩を踏み出しましょう。

では、企業サイト、もといWebサイト作りの最初の一歩、って、何でしょうね?

その疑問を解決すべく、今回は「サーバー」についてのお話をします。なんとなく聞いたことはあるけど、難しそうなのでパスしてきたアイツ。サーバーとはなんぞや?について、まるっと見て行きましょう。

そもそもサーバーってナニモノ?

サーバー、と聞いて、皆さまどんなモノを思い浮かべますかね。⁠デカくて高性能で無数のLEDランプがペカペカ光ってるコンピューター⁠⁠、うんうん。そんな感じですね。どこかの研究機関とか、悪の秘密結社とか、そういう組織の拠点奥深くに鎮座しているコンピューター。それがサーバーのイメージではないでしょうか。

まあ、あながち間違ってはいないと思います、こういうイメージ。だって「サーバー」ですよ。いかにもITワードって感じですよねえ。うんうん。

え? 実際のところですか? えーと、⁠そういう場合もあるよね」って感じです。なんだか奥歯にモノが挟まった感じの言い方になってしまいましたね。ここらへん結構微妙なんですよ。

えーい。面倒ですのでスパっと言いましょう。

実のところ、サーバーっていうのはコンピューターの名称では無いのです。

どーです、言ってやりましたよ。ビックリしたでしょう。サーバーなんて名前のコンピューターは世界中のドコにも無いのです。はっはっは、どゆこと~?……コホン、失礼しました。

サーバーというものは、コンピューター自体のことではなく、役割のことを指しています。曰く「サービスを提供する側のコンピューター⁠⁠、それがサーバーなのです。飲食店なんかで「飲み物を運んできてくれる人」を、同じくサーバーなんて言ったりしますね。

ついでにこの言葉を覚えておきましょう。サーバーがサービスを提供する側なら、サービスを受ける側のコンピューターのことをクライアントと言います。おお、ドコかで聞いたことがありますね。クライアント。こちらは「お客様」という意味の言葉です。

となると、⁠サーバーが提供するサービス」とはなんぞや。ということがわかると、サーバーの謎が解決できそうです。飲食店なら「お客様の注文に応じて、飲み物を提供すること」が、サービス内容です。これはスッキリですね。

では、コンピューターについても、同じように考えてみましょう。

コンピューターの世界のサービスとは

コンピューターの世界で提供されているサービス、実はたくさんあります。例えば、今皆さまが行っている、⁠Webサイトを見る」というのもひとつのサービスです。

この場合、⁠お客様(皆さま)の注文(アクセス)に応じて、対象Webサイトの各種データ(プログラムや文書や画像)を見せてあげること」が、サービス内容です。こういうサービスを行うサーバーを、とくにWebサーバーと言います。

想像してみましょう。飲食店ですと、例えばカウンターがあって、冷蔵庫があって、スタッフの方々が制服を着ていたりしますよね。机も椅子もない事務室みたいなところに通されて、床直置きのコーラを手渡されてから「ここ飲食店なんだ」とか言われても、だいぶ微妙な気持ちになります。

サーバーもそれと同じで、サービス内容に相応しい「機能」がちゃんと完備されていてはじめて、サーバーを名乗れるわけです。専門的に言うと、サービス内容に合わせたサーバーソフトウェアをコンピューターにインストールすることによって、そのコンピューターはサーバーと呼ばれるモノになります。

裏っ返してしまうと、必要なソフトウェアさえインストールされていれば、皆さまお使いの「パソコン」だってサーバーになるのです。スゲェ。まさかコイツにそんな隠れた能力があったとは……。

まあ、とは言うものの。飲食店が「定員1名」では少々窮屈ですよね。もう少し広いテナントを借りんかい、と。そんな文句が飛んできそうです。

同じように、大勢の人が使うサービスを提供するサーバーはそれ相応の性能が必要になることが多いです。ですので、大型のコンピューターが使われることが多い、と。そういうことになります。

まるっと回って、最初につながりましたね。このような背景から、⁠サーバー」という役割を担っているコンピューターは、ナニヤラ大型の高性能コンピューターのイメージが植え付けられているのですよ。

サーバーの準備方法

またしても前振りが長くなりました。ではでは、ここからがサーバーの準備方法になります。さーて、行きますよ。

サーバー運営会社と契約してください。

以上です。

……ウソォ!?今までの前振り何だったの!?

ええ、ええ。そうですね、そうですとも。そう言いたくなる気持ち、わかります。せっかくサーバーがナニモノかちょっとわかったのに、この丸投げ。

ですけど、ですけどね。皆さまの会社が余程の大企業でない場合、サーバーは自前で用意するより、レンタルしてしまったほうが何かと便利なのですよ。

ビジネス目的をウリしているサーバーもあります。こちらはワタシもよく利用させていただくSixCoreさん。個人向けのXserverのほうが有名ですが、同じ運営会社さんのビジネス向けサービスです
ビジネス目的をウリしているサーバーもあります。こちらはワタシもよく利用させていただくSixCoreさん。個人向けのXserverのほうが有名ですが、同じ運営会社さんのビジネス向けサービスです
参考:SixCore
同じくビジネスに強い「大塚商会アルファメール」さん。有名な会社が運営しているだけあって、なんと88万社ものお客様が契約を結んでいます
同じくビジネスに強い「大塚商会アルファメール」さん。有名な会社が運営しているだけあって、なんと88万社ものお客様が契約を結んでいます
参考:大塚商会アルファメール

先ほども書いたとおり、サーバーというものは、その気になれば皆さまのパソコンで代用することもできますので、自前で準備できないないということもありません。個人の方でも、自宅にWebサーバーを立ててWebサイトを運営している方もいらっしゃいます。いらっしゃいますが。

サーバーは、⁠なるべく高性能が良い」⁠管理するにはそれ相応のスキルが必要」という要件に対して、⁠サーバー運営会社の料金の安さ」が割に合わないレベルなのですよ。安すぎ。なんて言っても、月額数千円~数万円で、中小規模の企業サイトを運営するのにひとまず十分な環境が手に入っちゃうんですもの。

ですので、この連載では、サーバー運営は外部にお任せしてしまって、自分たちの人的資源はWebサイト自体の育成に充てることをオススメします。コッチのほうが手間ヒマかかりますので。

サーバー運営会社を探すときのポイント

ということで、お任せするサーバー運営会社を探すことになりますので、その際のポイントをいくつか挙げておきますね。

あ、ちなみに。こういう形式で運営されているサーバーのことを、ホスティングサーバーとかレンタルサーバーとか、そんな感じで呼びます。検索するときはこれらの言葉を使いましょう。

ということで、ポイントその1。

「電話対応をしてくれるかどうか」をチェック!

電話対応、要チェックです。⁠お任せする」ということは、裏を返せば「何らかのトラブルが起きた時に、こちらでは何もできない」ということを意味します。当然、すぐにサーバー運営会社の担当者さんに連絡を取りたくなりますよね?

ところが、そのサーバー運営会社には、ヘタすると数千とか数万というお客様がいたりします(低価格で提供するということは、利用者数が多い、薄利多売方式で成り立っている、ということですので⁠⁠。

そうなると、⁠リアルタイムで電話対応するのは担当者や回線の数が足りなくなりますから、メールでの対応のみとさせていただきます」という場合も少なくないのです。

個人サイトと比べて、企業サイトの場合ビジネスと直結していることが多いですので、何か起こったときのリスクを最小限にできるよう、この点はとくに気を付けておきましょう

ありました!電話サポート。この部分がサーバー運営会社としての差別化要因になるくらい、大事なところなんですね
ありました!電話サポート。この部分がサーバー運営会社としての差別化要因になるくらい、大事なところなんですね
参考:選ばれる理由 つながるサポートセンター

ポイントその2。

「最新版のWordPressがちゃんと使えるかどうか」をチェック!

そりゃあ使えるでしょう!

と、思います? いえいえ、実は意外とそうでもなかったりするのです。

WordPressも使用できる環境(サーバーのソフトウェアのバージョン等)に決まりがありまして、最新バージョンのWordPressを使うには、それ相応の環境が必要になります。

ですが、サーバー運営会社から見たときに、何千人も使っているサーバーの環境を日々最新化していくのは、ジェンガでできたスカイツリーの土台部分を日々イジるようなもので、嫌がる場合もあるのです。

ですので、古いサーバー(最新化されていないサーバー)を選ぶと、後で「こんなはずじゃなかった」となりかねません。

と言っても、どれが古いサーバーなのか、というのを外から見抜くのは難しいですので、とりあえず「最新版のWorePressはちゃんと使えますか?」と確認しておきましょう。

ポイントその3。

「後から性能を増強できるかどうか」をチェック!

これはずっと後の話になりますが、いったんサーバーの上にWebサイトを構築してしまうと、引っ越しをするのはなかなか大変です。⁠なんだかWebサイトの表示が遅いなー、ほかのサーバーに変えたいなー」と思っても、ボタン一発3分引っ越し、とはならないのです。

となると、その最終手段を発動する前に、⁠今のサーバー(のCPUやメモリー、ディスク容量)を増強する」というオプションがあるかないかでずいぶん違ってきます。

何をどう増強するかは後々考えるとして、最初の段階では、とりあえず「増強できますか?」と聞いてみて、サーバー運営会社の答え方をチェックしておきましょう。

こちらもありました!拡張性。なになに? ⁠ボタン一発でカンタン移動可能」って書いてますね。えーっと。ワタシがウソついたみたいになってますが、これはここのサーバー運営会社側がスゴいんですよ。⁠オプションで増強可能』という形式になっているところが多いです
こちらもありました!拡張性。なになに? 「ボタン一発でカンタン移動可能」って書いてますね。えーっと。ワタシがウソついたみたいになってますが、これはここのサーバー運営会社側がスゴいんですよ。『オプションで増強可能』という形式になっているところが多いです
参考:Sixcoreはこんなサーバー

まとめ

いかがでしたか?

Webサイトを作ろうと思うと、避けては通れない「サーバー」という言葉。妙な専門用語感でプレッシャーに感じてしまう方も多いと思います。

もっとも、一昔前はある程度専門的な知識がないと、本当にどうしたらいいかわからないものでした。

ですが、最近はサーバー運営会社も、⁠高性能で安価でわかりやすいサービス」を提供してくれていますので、大外れになる心配はほとんどありません。良い時代になりました……。

さてさて、ではサーバーの契約ができましたので、サーバー管理画面の基本的なポイントをおさえつつ、WordPressファイルをサーバーにアップロードしてみましょうか。

……おっと。

と、いうところで終了の時間です。

ではでは、今回はここまで!

次回をお楽しみに~。

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