SEO2.0-自分でSEO対策をする時代-

第1回自分でSEO対策をすることが出来ない2つの大きな理由

皆さんこんにちは、ドクターSEOと申します。自分でできるSEOを支援するために今回連載を始めることになりました。まず簡単に私の自己紹介をさせていただきます。10年ほど前から検索エンジンの研究、その中でも「ものをネット上から探す」という研究テーマに取り組んできました。過去に行った研究の中には、自然言語処理を用いた検索エンジンの構築・ユーザー行動の分析・検索エンジン対策の研究などがあります。主にこの10年間アカデミックな環境で検索エンジンの研究に携わってきましたが、現在は株式会社GNETWORKSでSEOツールDoctorSEOの開発総責任者を務めています。

時代の流れとともに、SEO対策はコンサルティング、成果報酬型サービス、そして自分で行うというところまで来ています。これに伴い、ツールでSEO対策を行うというのがここ数年で一般的になってきています。

記憶に残っている方もいるかと思いますが、十年ほど前のホームページ制作では、HTMLを自分でタグ打ちして作業していました。それに対してDreamweaverやホームページ・ビルダーなどといったツールが一般に普及したことで、かなりの数の人がホームページを自分で作れるようになってきました。一方SEOに関しては、まだ一部の会社が独占している市場になっているのが現状です。ホームページ制作の場合、クリエイティビティ要素がついてくるので、全員が同じような結果を得ることは難しいといえます。それに対して、SEO対策は純粋にテクノロジーとツールだけでカバーできると考えています。その流れとして、多くのコンテンツプロバイダなどでは"社内でSEO対策をする"ということが多くなってきているようです。

SEOとは

SEOとは、Search Engine Optimization(サーチエンジンオプティマイゼーション)の略で、日本語訳は「検索エンジン最適化」です。要するに、主要な検索エンジンにおいて、自サイトを上位表示できるように対策を行うことを指します。

検索エンジンの原則論に立ち戻って考えると、検索エンジンが解析している要素を正しく配置さえすれば、自分が上位表示したいキーワードで上位に表示されるようになるといえます。検索エンジンの上位表示を決定する要素は300ぐらいあると推察されています。これらのアルゴリズムは外部非公開ですが、検索エンジンの研究と構築の経験があればある程度推定することができます。

SEO対策の種類

検索エンジン対策には3つの種類があります。

  1. サイト内対策
  2. サイト外対策
  3. その他の対策

「サイト内対策」はサイト内にキーワードを正しく配置したり、HTMLタグを工夫したり、CSSを正しく書いたりする事を指します。

一方、⁠サイト外対策」は被リンク対策に代表されるものです。近年、国内の検索エンジンは、ソーシャルメディアのブックマーク数なども考慮し始めていることがわかってきています。3つめの「その他の対策は⁠⁠、ドメインの登録年数やドメイン名にキーワードを含むなどといったものが挙げられます。

なぜSEOが自分でできないか

SEO対策を行う上で問題となるのは以下の2点です。

  1. 分析系のツールがあまり整備されていない
  2. ノウハウを習得するために時間がかかる

SEOツール

まず、ツールについては現在100以上のツールが存在していて、それぞれのツールがいろいろな結果を表示します。これらのSEO対策ツールは以下の3つに分類できます。

  1. 分析系ツール
  2. 監視系ツール
  3. 自動対策系ツール

分析系ツール

分析系ツールはさらに絶対要素分析ツールと相対要素分析ツールに分類できます。絶対要素分析ツールは決まったキーワードの中でどのように上位表示が得られるかを分析支援するツールで、相対要素分析ツールは、現在上位表示されている特定のキーワードのサイトを分析して、そのサイトの特徴を把握して、上位表示支援するツールのことです。

監視系ツール

監視系ツールは主に主要検索エンジンおよびライバルサイトの監視を行うツールが挙げられます。主に順位の監視、ライバルのサイトの変更の監視などが主な特徴です。

自動対策系ツール

自動対策系ツールとして、いくつか存在しているのは事実ですが、ほとんどのツールはSEO純粋なツールではなく、CMSやログ解析ツールの一部の機能として実装されているのが現状です。近年、いくつかHTMLの自動出力ツールおよびライバルサイト監視ツールとして販売されています。

ノウハウ不足

ノウハウ不足が原因で対策が遅れているというのは国内の問題の一つです。多くの情報が錯綜している点を始めとして、初心者をターゲットとした情報や書籍は多数あるものの具体的な方法を公開しているものが少ないことから、企業担当者が途中で挫折してしまうケースが多々あります。

次回の予告

本連載の第1回目として、SEOを取り巻く現状について説明しました。2回目以降では、具体的にSEO対策を行う方法について解説していきます。

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