ガイアックスの井出氏と実力者である方々をゲストを迎えてお届けします。
ソーシャルメディアの台頭でマーケティング手法が変わる!
従来のマーケティングは、消費者や顧客の意識を仮説して検証するという「仮説・検証型」でした。
しかし近年では、広告を含むマーケティングは、消費者に対して「(一方的)に伝える」ものではなく、「(消費者に)伝わる」ことを目指すべきだと言われています。そして「伝わる」ためには、消費者を深く理解する必要がでてきます。企業の思いを消費者に届けるのが「広告」なら、消費者の思いを企業に届けるのが「マーケティングリサーチ」であり、広告とマーケティングリサーチは表裏の関係にあると萩原氏は解説します。
このように「マーケティングリサーチ」の重要性はますます高まっていると言えるのですが、今までの調査手法ではそれがカバーできなくなり、ソーシャルメディアを利用する時代になったと言えるでしょう。リアルタイムに入手できる行動データからインサイトを読むことができるようになり、その一方で、消費者や顧客の行動やソーシャルメディアの発言等を介して、なぜ、そうのような行動になったのかという、行動を通じて消費者の「無意識」を推察する「観察・推察型」にシフトする必要がでてきたと言えます。
「観察・推察型」にシフトすることで、顧客自身も気付かなかったニーズを読み解き、驚きを体験させることが可能になったのです。
マーケティングは、「広告」から「傾聴」にシフトした。では、何をすべきか
このように、マーケティングは<伝えること「広告」>から<聴くこと「傾聴」>へ と変化しています。そして、マーケティングリサーチはいま大きな転換期にあり、人任せではなく企業が自ら行わなければならなくなってきています。
ソーシャルメディアという名前がつくと、TwitterやFacebookだけに目がいきやすいのですが、本当の意味でのソーシャルメディアはプラットフォームに依存しなく、コミュニケーションだと言っても良いでしょう。“つながり”を生み出すさまざまなモノ、それが本来のソーシャルメディアであるのです。
そんなソーシャルメディア時代で「共感」を得る作業というのは、今まで以上にどれだけファンの声にひとつひとつ耳を傾けていけるかということ。そしてその声はややもすると異常に力を持ち始めており、いかにこの声に「協力してもらう」という関係を企業が築けるかがポイントになります。
もしかして、嫌われないように、炎上しないように、という意味では発信側が弱者になってしまうケースもでてくるかも知れませんが、現場で活躍している井出氏から現場での消費者行動について紹介いただき、具体的な施策方法を紹介していただきます。
リアルな人間との関係構築法と、ソーシャルメディア上とでは構築方法は異なります。ソーシャルメディア上での話法、関係構築法をきちんと理解していないと、個人であろうと企業であろうと「共感する」空気を得るのは非常に難しいと言えます。
知れば知るほど、ソーシャルメディアを運営していくのは実は非常に手間がかかり、相当面倒くさい業務になります。また、ソーシャルメディアは簡単に始められると思われがちですが、すべてがオープンになっているため、後からの軌道修正はなかなか困難でもあります。
長期的に考えられたシステム構築と運用の両方を、きちんと理解することこそが成功させるための最大のポイントになり、現場での空気感を知ることで企業のソーシャルメディア化が実現されるといえるでしょう。
企業として収益を伴う消費者ネットワークの構築手法を紹介
日を追うごとにTwitterやFacebookといったソーシャルメディアを自社のPRに活用する企業の数は増えてきていますが、それが収益化につながっているかといえば、苦労のわりに効果が上がっていないことがほとんどだったりします。
花王、ベネッセ、カゴメ、レナウン、ユーキャンなど約300社を支援してきた実績をもとに武田氏が15年以上の歳月をかけて独自に確立したソーシャルメディア・マーケティング手法を紹介していただきます。収益を伴う消費者ネットワークの構築手法での成功事例からいくつかのヒントを得て、本当のソーシャルメディア活用をされてみてはいかがでしょうか。