2015年10月に開催された「Adobe Max 2015」で発表された、Adobeの新しいUIデザインツール「Project Comet」のウェブサイトです。
“the first all-in-one solution for UX designers(UXデザイナーのための最初のオールインワン・ソリューション)”とコメントされている「Project Comet」では、「Design」と「Prototype」の2つのモードが用意されています。ビジュアルデザインを制作する「Design」では、アプリのデザインなどで頻繁に要求される、繰り返されるデザインパターンを素早く制作・変更する機能(Repeat Grid)も用意されています。「Prototype」では、制作した各オブジェクトをリンクさせて、画面の遷移をリアルタイムで確認できます。
連邦機関のウェブサイトの一貫性と使いやすさを統一するため、アメリカ連邦政府が提供を開始した『U.S. Web Design Standards』です。
『U.S. Web Design Standards』には、アメリカ連邦政府の“ウェブサイト間の整合性”と“美しいユーザーエクスペリエンス”を作成するため、業界標準と言えるCSSフレームワークの「Bootstrap」のように、視覚的なスタイルガイドやUIコンポーネント(ナビゲーション、グリッド、ボタン、フォーム、ラベルなど)が含まれています。
また、ソースコードはオープンソースとしてGitHubに公開され、より良いものにするためのフィードバックを受け付けながら、定期的に更新されていきます。"Tools for creating beautiful online experiences for the American people(「アメリカの人々の美しいオンライン体験のために作られたツール」)"という一文が、『U.S. Web Design Standards』の高い理想を表しています。
『U.S. Web Design Standards』が提供された背景には、アメリカの連邦機関におけるウェブサイトにデザインの統一性がなかったことが挙げられます。また、一部の政府機関では独自のUIコンポーネントを個別に制作するなど、いわゆる「車輪の再発明」が頻繁に行われ、結果的に納税者からのお金を無駄にしている状態が続いていました。
『U.S. Web Design Standards』は、ウェブサイトを構築する場合の基本的なUIコンポーネントやデザインガイドを提供することで、ウェブサイトの一貫性と使いやすさを高め、国民の誰もが確実に政府の情報にアクセスできることを念頭に開発されています。もちろん、行政機関が担当する各種ウェブサイトの構築期間の短縮や経費の縮小というメリットも見据えています。