毎回,
今回からは
都市と都市性
前田:
関心空間命名のきっかけは7年ほど前に先生の論文を拝見したことです。その内容というのが,
先生は地図上に人々の関心を可視化したINTEREST COMMUNITYのことを日本語で
その論文中に,
武山:
私の専門の地理学では,
ですから,
- ※注1:M.ウェッバー
1960年代から70年代にかけて米カリフォルニアで活躍した都市デザイナー。地理的近接性を必要とせず,
社会的ネットワークによって形成される都市コミュニティの可能性を指摘。
豊かさを示す指標
前田:
なるほど。都市性が人間とのかかわりの中で捉えられるものだというのはわかります。それを踏まえて,
武山:
難しいですよね。ジェイコブス
都市計画の合理性だけでゾーニングをしていくと,
前田:
それは出会いが単に多ければ良いということではなく,
武山:
はい。あと,
前田:
以前,
武山:
そうですね。環境の中に埋め込まれている情報や,
- ※注2:J.ジェイコブズ
- 作家およびジャーナリスト。近郊都市開発の反対運動家であり,
近代都市計画を批判した著書 『アメリカ大都市の死と生』 (196 1) が有名。この著書で, 混用地域/ 小規模ブロック/ 古い建物の必要性などを説いた。 - ※注3:R.コールハース
- 建築家および都市計画家。ジャーナリスト出身という独自の視点を持つ。おもな建築物はユトレヒト大学
(1997), プラダ・ ニューヨーク店 (2001) など。現在進行中のプロジェクトも多い。
都市性の可視化
前田:
ところで都市を3DCGで可視化することは皆さん思いつきますが,
武山:
アカデミックに言うと,
前田:
僕もすごくそう思っていて。ちょうど慶応大学ORF※注4に行ったとき,
武山:
場所とタイミングを合わせて情報を提示する仕組みですね。
私はそちらも取り組んでいますが,
つまり,
前田:
建築の世界で言うコンバージョン,
武山:
最近のデジタルエンターテイメントの世界で言うところの,
現実の街の世界では,
ちょうど今Webの世界がWeb 2.
- ※注4:Open Research Forum
- 慶應義塾大学SFC
(湘南藤沢キャンパス) 研究所が主催するイベント。