@IT自分戦略研究所のコーナー「天才プログラマに聞く10の質問」からです。Lispのマクロを持ち、Python風のインデントによってブロックを表すプログラミング言語「Cyan(サイアン)」を設計した高校生2年生の林拓人氏にインタビューしています。Lispハッカーとして有名な竹内郁雄氏がインタビュアーを務めているのがなんとも豪華です。
彼は中学3年の夏に初めて「TTSneo」という日本語ベースのプログラミング言語に触れ、5ヵ月間に5つのプログラミング言語を習得したそうです。冬には書籍『いまどきのプログラム言語の作り方』(毎日コミュニケーションズ)を読んで処理系の作り方を学んでいたというので驚きです。しかも、いろいろな言語を学びながらもアプリケーション開発は行わず、初めて本格的なプログラムを書いたのはCyanの処理系だったそうです。
高校1年の春からCyanの設計を始め、当初はJavaで書いていましたが、より言語に遊び心があるC#で書き直しました。C#のおもしろかった点に「ゲッタとセッタを使った長い名前の簡略化」「継続の概念の抽象化」「リフレクション」などを挙げています。
最後に今後のキャリアプランについて、林氏が「Webやデータベースの勉強をしていきたい」と答えたのに対し、竹内氏が「Webなんてわざわざ勉強しないほうがいい」と現在の方向を奥深く突き進むことを推奨しています。「上層レベルのプログラミングは軽く、奥底がない。何か地面に足を着けている感じがしない」というお言葉は、なんとも心に突き刺さる気がします。
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