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机上の計算上、5,000万PV/月までならアプリケーションサーバ1台でさばける

サイボウズラボに勤めMy-SQLを使ったメッセージキューシステム「Q4M」の作者である奥一穂氏によるブログ記事です。昨今、システムを構築する際にサーバを複数台並べるスケールアウト構成が定番になっています。しかし奥氏は「ウェブアプリケーションサーバを複数台構成とか2010年代には流行らない」と銘打ち、机上での計算上約5,000万PV/月をクアッドコアのサーバ1台でさばけることを解説しています。この計算はピーク時のリクエスト数が平均時の2倍という前提であり、また冗長化などパフォーマンス以外の要素については無視しています。

ブログ記事のコメント欄では「ピーク時が平均の2倍という見積りは甘くないか」と指摘されていますが、奥氏は「ピークと平均の差が開いた場合はクラウドサービスを利用すればよく、ピーク時のみを想定してゴージャスな環境を用意するのはコスト問題としてもったいない」と回答しています。

江島健太郎氏も奥氏の意見に同調して「スケールアウトからスケールアップへの回帰」と題したブログ記事にて自身の意見を述べています。江島氏が現在個人で運用しているチャットサービスLingrは月200万を超えるリクエストがありますが、VPS(Virtual Private Server)サービスの比較的安価な構成でまかなえています。現在の主要CPUスペックを「2000年頃のサーバ30台分」と表現し、CPUがボトルネックになることはあまりないのではないかと考察しています。そして今後10年を見通したうえで「小規模なサービスをブートストラップするのに最適なプラットフォームは、VPSだと思う」と結論を述べています。

URLhttp://d.hatena.ne.jp/kazuhooku/20091226/1261838127

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