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Windows Azure Platformの概要

Microsoftでコンサルティングを行っている赤間信幸氏によるブログ記事です。赤間氏が著した.NETに関する一連の書籍は通称「赤間本」と呼ばれており、どれも好評です。記事では、2010年1月より正式にサービスが開始されたWindows Azure Platformについて、計3回にわたり丁寧に解説しています(URLは1回めのもの⁠⁠。

Windows Azure Platformは主に表1の左側の3つで構成されており、赤間氏曰く「ものすごくおおざっぱに言うと」それぞれの役割は表1の右側のキーワードで表せるとのことです。

Windows Azureコンピュートサービスには「Web Roleサーバ」と呼ばれるIIS(Internet Information Services)が搭載されたWebサーバと、⁠Worker Roleサーバ」と呼ばれるバッチアプリケーション用サーバの2種類があります。通常のホスティングサービスは同一のマシンやOS上でユーザアカウントを分けて共用する方式をとっていますが、Windows Azureコンピュートサービスは各ユーザのアプリケーションが仮想マシンレベルで分離されていることが特徴的です。そのため仮想マシンのインスタンス数を簡単に増減させ急激な負荷に対応できる一方、マシンに直接ログインできないという制約もあります。

SQL Azureデータベースサービスは最大10Gバイトまでの容量制限などいくつかの制約があるものの通常のRDBMSとほぼ同様に扱うことができます。

Windows Azureストレージサービスはディスク上に記録しておきたいデータやログなどを保存しておくのに適しており、ファイルの読み書きはHTTP RESTプロトコルという独特なプロトコルを使って行います。

Windows AzureはMicrosoftが提供するサービスなので「C#などの.NETしか動かないのでは」と勘違いしてしまう人も多いでしょうが、実際はPHPやRuby on Rails、TomcatベースのJavaアプリケーションを稼働させることもできます。またGoogle App Engineのようにデータストア面で手間をかけることもないため、中小規模システムの構築プラットフォームとしてかなり現実的な選択肢になり得るでしょう。

表1 Windows Azure Platformの主な構成要素
構成要素役割
Windows AzureコンピュートサービスWebサーバ
SQL AzureデータベースサービスDBサーバ
Windows Azureストレージサービスネットワークファイル共有

URLhttp://blogs.msdn.com/nakama/archive/2010/01/14/windows-azure-platform-1.aspx

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