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プログラミング言語「Clojure 1.2」リリース

2010年8月20日、Java VM上で動作するプログラミング言語「Clojure」のバージョン1.2がリリースされました。ClojureはRich Hickey氏が中心となって開発しており、Lispの文法で記述します。Lispの持つ特性による動的プログラミングや関数型プログラミングのほか、STMSoftware Transactional Memoryベースの並行プログラミングを得意とするのが特徴です。またJavaとの親和性にも優れており、Java APIやJavaフレームワークを利用できるなどJavaの資産が活かせるのもJava VMベースの言語ならではの利点でしょう。

今回は、2009年5月に1.0、11月に1.1をリリースして以来のバージョンアップとなります。Clojure 1.2では以下の変更が取り込まれています。

  • Java Interfaceのようにメソッド群を記述する「protocols」の導入
  • 抽象的なデータ構造を定義する「datatypes」の導入
  • 多くの関数でのパフォーマンス向上
  • シーケンスライブラリの拡張
  • アノテーションのサポート
  • clojure-contribの各種関数追加

現在、Java VM上で動作する言語としてはほかにもScalaやJRubyなどがあり、Clojureも海外をはじめ最近注目を集めている言語の一つです。ビルドツールのLeiningenやWebフレームワークのCompojure統計解析ライブラリのIncanterなどスタンダードな位置を占めるライブラリも出てきています。Emacsはもちろんのこと、EclipseやNetBeans、Vim向けのコード編集支援ツールが用意されているので、比較的試しやすいかと思います。

URLhttp://clojure.org/

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