InfoQによる日本オリジナル記事です。2011年5月27日にJavaFX 2.0のパブリックベータ版がリリースされたことに伴い、JavaFXが生まれてからの経緯や1.0から2.0でどう変わったかについてJavaFXの概要全般についてわかりやすくまとまっています。
JavaFXは当初FlashやSilverlightに対抗するRIAのためのプラットフォームでした。また、バージョン1系ではJavaFX Scriptという専用の言語で記述し、携帯電話やTVなどいろいろな環境で動作させることを目的としてきました。しかし、2010年10月に発表されたJavaFX 2.0ではデスクトップ向けに限定し、JavaFX Scriptを廃止してJavaライブラリとして提供する形へと変更になりました。JavaFX Scriptを廃止した背景として、本来UIを記述する言語であったのがAPIをデザインするための言語としての側面も持ち、Java SEも含めた開発リソースの調整が難しくなったため、ライブラリとして提供することでAPIにのみ注力できるようにしたようです。ただ、JavaFX ScriptはVisageと名前を変えてオープンソースベースで開発を継続していくようです。
JavaFX 2.0の主な機能は次のとおりです。
- GPUを最大限活用したグラフィックエンジン「Prism」
- UIの構造をシーングラフで表現
- ボタン、チャート、ブラウザなどのUIコントロール
UIコントロールについては、外観をCSSで変更できるのが特徴的です。ブラウザのエンジンにWebKitが採用されていることも魅力の一つです。
執筆時点(2011年5月)ではJavaFX 2.0のパブリックベータ版はWindows向けしか公開されていませんが、開発担当者のRichard Bair氏曰くMac版やLinux版も順次リリースされるようです。記事にはJavaFX 2.0の特徴がつかめるサンプルコードへのリンクがあります。
URL:http://www.infoq.com/jp/articles/javafx20_01