New YorkのBrooklynを拠点とするEtsyは、オンラインで手芸品をやり取りする人気Webサイトです。Fast Co.LABS[1]が最近の記事でEtsyの女性エンジニアをいかに増やしたかという2 年にわたる取り組みを紹介していました。
Etsy にとって従業員数の性的格差を解消するというのは善き市民であろうというだけではなく、我々にとって不可欠なことだったのです。サイトの顧客の80%は女性です。しかし会社自体はスタートアップコミュニティの中でエンジニア中心の「野郎どものお祭り」として知られていたのです。
具体的にはEtsyが女性の初級エンジニアをHacker Schoolといういわゆる「ブートキャンプ」へ費用を出して斡旋(あっせん)したあとに雇い入れる、というしくみのようです。
San FranciscoやNew Yorkではここ数年のスタートアップブームにより、エンジニアが不足していることがたいへん問題になっています。まずもって中級以上のエンジニアを雇い入れるのは男性女性関係なく相当大変です。応募者の数として女性は半分以下、下手をしたら1/10程度でしょうから、EtsyのElliott-McCrea氏の言うとおり、上級女性エンジニアをターゲットにした一般的な採用募集は「何かがうまくいっていない。ひどく壊れている」んでしょう。
筆者も毎週1回以上、面接官として応募者と話をしていて、女性の採用がいかに難しいかはよく理解しています。Etsyの試みはすばらしいと思いますが、なかなか力技であって普通のスタートアップには難しいですねぇ……。ただこういう試みは産業としての裾野を広げることになりますから、潤沢なキャッシュフローのある会社ではぜひとも広まってほしいと思います。
URL:http://www.fastcolabs.com/3005681/