Firefox 3ではじめる拡張機能開発

第1回 最小構成でインストール

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インストールマニフェストの作成

次に,インストールマニフェストを作成します。インストールマニフェストとは,拡張機能の名前やバージョンといった情報が記述されており,拡張機能をFirefoxへインストールするのに最低限必要となるファイルです。

さきほど作成したタグヘルパー用の作業フォルダ内に,ファイル名「install.rdf」でインストールマニフェストのファイルを作成します。引き続き,インストールマニフェストをテキストエディタで開き,リスト2の内容を記述します。また,その内容の詳細を表1に示します。

リスト2 インストールマニフェストへの記述内容

<?xml version="1.0"?>

<RDF xmlns="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#"
  xmlns:em="http://www.mozilla.org/2004/em-rdf#">

  <Description about="urn:mozilla:install-manifest">
    <em:id>taghelper@xuldev.org</em:id>
    <em:type>2</em:type>
    <em:name>Tag Helper</em:name>
    <em:version>0.1</em:version>
    <em:description>Generates bookmark tags from the selection.</em:description>
    <em:creator>Your Name</em:creator>
    <em:homepageURL>http://www.xuldev.org/misc/sd.php</em:homepageURL>
    <em:targetApplication>
      <Description>
        <em:id>{ec8030f7-c20a-464f-9b0e-13a3a9e97384}</em:id>
        <em:minVersion>3.0</em:minVersion>
        <em:maxVersion>3.0.*</em:maxVersion>
      </Description>
    </em:targetApplication>
  </Description>

</RDF>

表1 インストールマニフェストの詳細

タグ名意味
em:id拡張機能を一意に識別するためのID。メールアドレス形式かGUID形式。前述の通り,ポインタファイルのファイル名と一致しなければならない
em:typeアドオンの種類。⁠2」は拡張機能であることを表す
em:name拡張機能の名前
em:version拡張機能のバージョン
em:description拡張機能の説明
em:creator拡張機能の開発者
em:homepageURL拡張機能の配布したりするためのWebページのアドレス
em:targetApplication拡張機能をインストール可能なアプリケーション。今回はFirefox 3に対応させる

なお,表1に掲載した以外にも色々な情報をインストールマニフェストへ記述することができます。詳しくは,Install Manifests - MDCをご覧ください。

テストインストール

タグヘルパーをテストインストールするためには,Firefoxを再起動するだけです。Firefox 3ではインストール完了後に自動的にアドオンマネージャが開きますので,図3のようにタグヘルパーがインストールされたことがわかります。

図3 アドオンマネージャ

図3 アドオンマネージャ

インストールマニフェストのローカライズ

先ほど作成したインストールマニフェストでは,タグヘルパーの情報を英語で記述しました。通常はこのように英語で記述しますが,他の言語でも情報を表示できるようにするには,<em:localized>タグを使用して記述を追加します。今回は日本語でも表示できるようにするため,リスト3の内容を<em:targetApplication>タグの前に追加します。

リスト3 インストールマニフェストのローカライズ

<em:localized>
  <Description>
    <em:locale>ja</em:locale>
    <em:name>タグヘルパー</em:name>
    <em:description>選択範囲からブックマークのタグを生成します。</em:description>
    <em:creator>あなたの名前</em:creator>
  </Description>
</em:localized>

なお,<em:localized>タグを使用したインストールマニフェストのローカライズは,Firefox 3の新機能です。Firefox 2ではこの方法は使用できず,別途propertiesファイルを使用した方法が必要となります。

再インストール

一度インストールした拡張機能の情報は,プロファイルフォルダ内の「extensions.rdf」というファイルにて保持され,Firefoxを再起動するだけではインストールマニフェストの修正内容は反映されません。インストールマニフェストを修正した場合は,いったんポインタファイルを別の場所へ退避させてからFirefoxを再起動してタグヘルパーをアンインストールし,もう一度ポインタファイルを戻してFirefoxを再起動して再インストールする必要があります。Firefox再起動後,再びアドオンマネージャが開きますので,図4のようにタグヘルパーの情報が日本語で表示されることを確認してください注4⁠。

図4 アドオンマネージャ

図4 アドオンマネージャ

注4)
英語版のFirefoxを使用しているなどの場合,設定値「general.useragent.locale」「ja」でないと日本語で表示されません。

まとめと次回の予告

今回は,タグヘルパー拡張機能をテストインストールしました。とはいえ,まだアドオンマネージャに表示されるだけで機能は何もありません。次回は,実際にソースコードを書いてタグヘルパーの機能を実装していきます。

著者プロフィール

Gomita

拡張機能開発者。
現在までにScrapBook,FoxAge2ch,Tab Scope,FireGesturesの4つをリリースしている。

URLhttp://www.xuldev.org/