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今回,弾さんが逢いに行ったのは,オープンソースのDIコンテナSeasar2を開発しているひがやすをさんです。ひがさんは(株)電通国際情報サービス事業推進本部開発技術センターSeasar2技術推進グループにて統括マネージャーとして勤務する一方,The Seasar Projectチーフコミッタとして,Seasar2をはじめとするプロダクトの開発を続けています。
普段はPerlなどライトウェイト言語との関わりが多い弾さんですが,二人の間でどんな話が繰り広げられるのでしょうか─。
撮影:編集部

Seasar 2.4
弾:ひがさんに自己紹介というのもちょっと失礼な気がするんですけど,せっかくSeasar 2.4も出たことですし,ここであらためて売り込みの言葉を(笑)。
ひが:Seasar2は(2006年)11月11日に新たなバージョン2.4を出しました。ここでやりたかったのは,Javaでももっと軽い開発をしたい。それが一番の目的です。これまでのJavaはどうしてもエンタープライズのイメージがあって,一番めんどくさいのが,アプリケーションサーバで動かすたびに,JARに固めてデプロイして,しばらく待たないと動かせない。1回だけならいいんですけど,一発でうまくいくことはないので,何度も同じようなことをやって,そのたびに思考時間が停止するじゃないですか。こういうのが実はJavaの開発効率を非常に下げている。それで,スクリプト言語並みに,保存するとすぐにテストできるという機能をHOT Deployとして組み込んだんです。
Railsについて
弾:Rails(Ruby on Rails)についてはどのくらい気にしてます?
ひが:Seasar 2.4では「さくさく感のある開発」という言い方をしてるんですけど,楽しく開発させるようにするっていう発想,考え方は非常に学ばなければと思います。別にRailsのAPIがどうのこうのというわけじゃなくて,思想,考え方で参考にすべきところを参考にしたい。
弾:私がJavaに感じてる違和感ていうのは,何でスクリプト言語が得意な土俵に上がろうとするのか。同じプログラミング言語だからといって,スクリプト言語とコンパイル言語をよく比べるじゃないですか。でも,私から見ると同じレイヤじゃないんですよ。
ひが:全然違うものですよね。
弾:違うものは違うものとしてそれぞれの良さを楽しめばいいと思うんですよ。Railsが得意なところはRailsに任せればいいじゃんというふうには考えなかったんですか(笑)。
ひが:すごい技術があって,それに負けたままなんて悔しくないですか? そこは,かなわないからお前に任せたなんて,私は逃げたみたいでいやですね。競い合ってこそ,技術は向上していくんだと思います。Javaは,言語的にはHOT Deployのしくみは提供していませんが,工夫次第で何とでもなる。常に,挑戦し続けたいですね。