ソフトウェア開発の必須アイテム,BTSを使ってみよう

第2回 BTSの選定と導入作業

この記事を読むのに必要な時間:およそ 2 分

Webサーバ不要のもの

GNATS
旧式ながらWeb,Emacs,メールなど,多様なインターフェースを持つBTSで,Linux上で動作します。
GNATSをメールインターフェースで使った例として,apache.orgでの使用例があります。
Papilio
Eclipseのプラグインとして提供され,Webサーバ不要のBTSです。他の端末と同期して動きます。

図2 Papilioの画面

図2 Papilioの画面

導入にあたって確認しておくこと

BTSの目星がついたら,導入手順の検討に入ります。

推進担当者を決める
下調べや,設置,教育などにそれなりのコストがかかります。日々忙しい業務の片手間でやるのは厳しいので,担当者を決めて作業時間を割り振るべきです。
設置場所の確保
まずはサーバなど物理面の手配です。軽量なBTSであれば,低スペックの余っているPCでもいいでしょう。
セキュリティポリシーに抵触しないか運用形態を確認する
重要な情報を取り扱いますから,社内からのアクセスに限るなど,セキュリティを考慮しなくてはいけません。どのように運用するかを確認しましょう。
導入時期・案件
ちょうどテストフェーズの案件があるから,と慣れないものをいきなり導入すると失敗の元です。小さめの新規案件から試してみましょう。
導入のメリットを周知しておく
会社の文化としてBTSが定着するまで時間がかかります。なんとなく導入するのではなく目的を明確にして乗り切りましょう。メンバーの同意を取り付けておくのもお忘れなく。

導入の落とし穴

さて,一通り導入のポイントをご案内してきましたが,意外なことで導入に失敗するケースもあります。気をつけなくてはいけないことは何でしょうか?

変化を好まない管理職やスタッフの反対に遭うケース

主に導入のメリットが浸透しておらず,トップダウンでなく現場のエンジニアから導入を進めている場合,ちょっと触ってみて理解できないと投げ出されてしまうことがあります。便利そうなので使ってみようと思うんですが~というノリだけでBTS導入を始めると,危険かもしれません。

訓練コストの不足による混乱

慣れないうちはチケットを一枚書き上げるのも一苦労です。今まで通りメールで送るのが楽なんだけど,入力しておいてくれない?ともなりかねません。入力項目の取り扱いルールも,共通認識ができあがるまでは混乱しがちです。慣れないうちは仕様に詳しい人間が積極的にバックアップするようにしましょう。

まとめ

今回はBTSの選定と導入のコツについてご案内しました。導入で一番重要なのは,推進担当者の熱意かもしれません。ぜひ導入を成功させてBTSを使いこなし,あなたのチームをレベルアップさせてください。

次回からは,代表的なBTSについて,それぞれの特徴・設置手順などをご案内したいと思います。

著者プロフィール

山本健(やまもとたけし)

ウノウ株式会社 QAエンジニア。パーソナルコンピュータ黎明期にPCを使い始めるも,若気の至りか芸術の道へ大きく寄り道し東京芸術大学大学院で油画を専攻。在学中から始めたサイト制作・携帯コンテンツ運営などを経て2003年より株式会社BEATにて受託開発のテスト業務に携わる。2006年4月よりウノウに参戦し,より早くより深いWebアプリケーションの品質管理を目指して奮闘中。画家としても活動しており,見た目からは連想できない繊細な画風で世間の注目を集めている。白日会会員。