表紙の人

第9回Laobooncharoen Nithima(ラオブンチャラン ニティマー) & Nunuch Krittiya(ヌヌチ クリッティヤー)

組込みプレス Vol.13
組込みプレス Vol.13

タイ政府はTPA(泰日経済技術振興協会)が中心となり、組込みエンジニア育成(ESTATE)プロジェクトを展開しています。日本はJETRO(日本貿易振興機構)がこの事業に協力しており、リネオソリューションズではこれまで3年にわたり組込みLinux開発の講座を受け持っています。表紙の2人は、このプロジェクトへの参加が来日のきっかけとなりました。

長野の寒さだけでなく初めて体験することが多いなか、仕事をがんばるとともに日本での生活をエンジョイする2人。2009年春に帰国し、タイでの組込みエンジニアとしての活躍が期待されています。

写真:平野正樹
(写真:平野正樹)
プロフィール
Laobooncharoen Nithima(表紙左)
所属リネオソリューションズ⁠株⁠
これまでリネオソリューションズで行った仕事Linuxシステムテスト、ARMv6、ARMv5L、SH4、PowerPCなどさまざまなアーキテクチャ向けのパッケージ構築の確認、エラーの解析と解決や2.4.xカーネル用Message clockのドライバを2.6.xカーネル用へ移植。
現在リネオソリューションズで行っている仕事Linuxのメモリ管理のしくみとカーネルコードを調べるとともに、Linuxのメモリ管理を行う関数を用いたアプリケーションコードを書いている。
趣味インターネット、写真を撮ること、音楽鑑賞、スポーツ
座右の銘過去のことを変えられなくても、今日と将来のことはよいものにすることができる。
Nunuch Krittiya(表紙右)
所属リネオソリューションズ⁠株⁠
タイで行った仕事大学卒業後、タイのNECTEC(国立電子コンピュータ技術センター:タイの公的機関であるMEA(首都圏配電公社)のために電力流通管理の開発を行っている機関)に2年ほど勤務。そこでは、DNP3プロトコルのアプリケーションレイヤのソフトウェアを作成し、システムのゲートウェイを開発。
現在リネオソリューションズで行っている仕事リアルタイムカーネルの開発を学ぶ。RTHAL(RealTime Hardware Abstraction Layer)を参考に、Linux 2.6カーネルにリアルタイムを実装。ソースコードを修正しリアルタイムに対応するためには、スケジューリングポリシー、リアルタイムカーネルのアーキテクチャやスケジューラなどさまざまなことを学ばなければならないが、アドバイザーやメンターのサポートのおかげで、安心して取り組んでいる。
趣味料理を作ること、映画
座右の銘The future belongs to those who believe in the beauty of their dreams
⁠未来は、自分の夢のすばらしさを信じる人のものである)

日本で仕事をして感じたこと

タイに比べ、日本には組込みの興味深い事例が数多くあるので、日本で仕事をする機会を持つことができてうれしいです。実際に働いてみると、業務への積極性、徹底した検査、効率的に仕事をし、納期を守るなど、日本企業の文化がとてもいい経験になっています。

日本での生活

日本語でのコミュニケーションを円滑にするため、来日前に6ヶ月間の日本語研修を受けました。また来日後も1ヵ月半ほど、斡旋機関である海外技術者研修協会(AOTS)において研修を受けました。このときは日本語だけでなく日本文化や生活についても学び、その後長野県へ来ました。

ここでの生活は快適です。必要なものを事前に準備しておいてくれたので、早く慣れることができました。会社では日本語で話しています。初めはあまりよく聞き取れませんでしたが、わからない時には聞くようにして、今では前より話せるようになっていると思います。休日には社員のみなさんがいろいろなところへ連れて行ってくれるので寂しくありませんし、時間があるとタイ料理や日本食を一緒に作って食べるパーティを開いてみなさんと楽しんでいます。

表紙モデルをやってみて

ラオブンチャラン ニティマー
撮影の間はずっと笑っているのが難しかったです。けれど、終わってみると、これからこの雑誌に載った写真を見るたびに、日本でのいい経験として思い出すだろうと思いました。
ヌヌチ クリッティヤー
雑誌に載せるためには、1枚の写真に何回も撮影がされるということを知って驚きました。私にとって一番難しかったのはずっと笑っていることです。恥ずかしいし、口が疲れましたが楽しかったです。

Making photo

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