[公式]Evernote API徹底活用レシピ

第11回Google App Engine&PythonでEvernote APIを使う

前回まではAndroid上でEvernote APIを使ってみました。今回からはGoogle App Engine上のPythonでEvernote APIを使う例を紹介します。今回はGoogle App Engine用の開発環境を整えます。

Google App Engine for PythonはPython2.5を前提としています。WindowsやMac OS X用には2.5.4のインストーラがPythonの公式サイトにありますので、ダウンロードしてインストールしてください。Mac OS X にはLeopard(10.5)以降ならば標準でPython2.5が入っていますが、ここでは公式サイトの2.5.4を前提に話します。標準のPythonを使う場合は適宜環境に合わせて読み替えてください。

Pythonのダウンロード
Pythonのダウンロード

Pythonをインストールしたら、コマンドラインからも使えるように環境変数を設定しましょう。WindowsではC:\Python25、Mac OS Xでは/usr/local/binを環境変数PATHに追加してください。

Google App Engineを使うためには、SDKをインストールする必要があります。SDKダウンロードのページから、各プラットフォーム用のGoogle App Engine SDK for Pythonをダウンロードしてインストールします。

SDKのダウンロード
SDKのダウンロード

Windowsではインストーラを起動してそのまま進めればインストール完了です。メニューにGoogle App Engine Laucherが追加されていますので起動します。Mac OS Xではダウンロードしたdmgファイルを開いて、その中にあるGoogleAppEngineLauncherをアプリケーションにコピーします。GoogleAppEngineLauncherを起動すると/usr/local/binにファイルを作って良いか聞かれますのでOKを押します。

Google App Engine Launcher
Google App Engine Launcher

Mac OS Xでは、起動後にPython Pathを設定する必要があります。メニューの⁠GoogleAppEngineLauncher⁠⁠Preferences⁠を起動して、⁠Python Path:⁠⁠/usr/local/bin/python⁠を入力して、Enterキーを押してください。これで先ほどインストールしたPythonをGoogleAppEngineLauncherから使うようになります。Windowsの場合はデフォルトの設定でC:\Python25を使うようになっていますので、この設定は不要です。

Python Path
Python Path

では、デモアプリケーションを動かしてみましょう。メニューから⁠Help⁠⁠Demos⁠⁠guestbook⁠を選択すると、標準のデモアプリケーションであるguestbookがインストールされます。インストールされる場所は、Windowsの場合はドキュメント、Macの場合はホームディレクトリです。Google App Engine Launcher上にguestbookが追加されていますので、選択して⁠Run⁠ボタンを押します。その後、⁠Browse⁠ボタンを押してしばらく待つと、ブラウザ上に簡単なフォームが表示されます。フォームに何か入力すると、記録して表示してくれる単純なWebアプリケーションです。

Guestbook
Guestbook

SDKには、ローカル環境で動くGoogle App Engine開発用のWebサーバが含まれています。上記の例ではguestbookアプリケーションをhttp://localhost:8080で動かしています。Webサーバを動かした後にアプリケーションのソースコードを変更すると、サーバを再起動しなくても変更が反映されるようになっています。

これでGoogle App Engineの開発環境が揃いましたが、もう1つ準備があります。Evernote APIでは、Webアプリケーションのように複数のEvernoteアカウントからデータにアクセスする必要がある場合、単純なユーザ名とパスワードによる認証よりもOAuthによる認証を使うことが推奨されています。Evernote APIでOAuthを使うためには、Webサービス用キーが必要となりますが、これは今まで使用していたUserStore用のAPIキー(クライアント用キー)とは別に申請が必要です。APIキーの申し込みから、アプリケーションタイプを⁠Webアプリケーション⁠にして申請してください。しばらくするとWebサービス用キーが送られてきます。また、この申請によって今までのクライアント用キーが使えなくなるわけではありません。

次回はGoogle App EngineでのEvernote APIサンプルを解説する予定です。

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