ケータイFlashゲーム制作レクチャー

第1回 ケータイFlashゲーム 制作レクチャーの始まり!

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このレクチャー連載で目指すもの

実例としてSNSサイトを紹介したが,この他にもケータイFlashゲームやFlashコンテンツは様々なサイトで制作公開されている。これらは,連載の中で紹介していくつもりだが,では,このケータイFlashゲームレクチャーは何をしていくのか,簡単ではあるが記そうと思う。

コンセプトと内容概要

まず,レクチャー連載に当たっては,⁠Flashならではの魅力を意識し,仕事での制作ノウハウも含め,ケータイFlashゲーム制作を熱くレクチャーしていきたい」と考えており,特に「アイディアから,Flash上でどう創意工夫してゲームに仕上げていくか」⁠プログラム視点から見たFlash(&ActionScript)の上手い使い方やプログラマーレベルなテクニック」について,意識して解説していきたい。

レクチャーしていくラインナップとしては,アクションゲーム,パズルゲーム等々…と構想中なので,ぜひぜひお付き合いのほど,そして参考にして頂ければと思う。

Flashゲームの表現とアプローチ

これは,⁠ケータイFlashゲーム制作本」にも書いたのだが,Flashゲームといえば「お手軽ゲーム」という位置づけがされてしまっている感が強いのだが,⁠お手軽=安直な内容」では決してないわけで,Flashが持つポテンシャルと表現力の素晴しさは,アプリゲームとはまた別の,Flashならではのゲーム表現が可能だし,私たちFlashクリエイターは,そうアプローチすべきと思う。

≪Studio無限界のアプローチ≫

私たち無限界では,私たちなりのアプローチとして,Flashが持つベクター描画の美しさとアニメーション表現力の高さを活かしつつ,楽しめるゲーム性を大事にした,アニメ+ゲームな「魅せて遊べるゲーム」を無限界カラーとしてWebやケータイ向けに制作してきた。しかしこれは,Flashを活かしたアプローチの一つであって,ActionScript2.0(FlashLite2.0)以降なら,本格的にプログラム面から攻める事も充分できる。

出版した書籍内で制作したゲーム(一部⁠⁠。左:ADVゲーム,中央:STGゲーム,右:PUZゲーム

ADVゲーム STGゲーム PUZゲーム

…などなど,このようなFlashゲームの可能性やアプローチについても,レクチャー連載の中で模索したり紹介していきたいと考えている。

[プログラマーズコラム]
プログラマが触れて知るFlashの魅力

この[プログラマーズコラム]では,プログラム寄りの視点から,Flashの魅力や可能性,ケータイFlashに対しての期待等を綴っていく。

WebとJAVAとFlashの三角関係

私達プログラミングの世界で,今一番勢いのある言語と言えばJAVAである。この事に否定の余地はないだろう。誕生して十年足らずで急激に普及したこの言語は,環境を選ばず,組み込み系からネットワークまで様々な分野で利用されている。しかし,この言語の普及のきっかけを作ったJAVAアプレットは,周囲の期待ほどの普及を見なかった。強力なライバル「Flash」が登場したからだ。

ご存知の方も多いと思うが,Flashはグラフィックソフトの「SmartSketch」をその前身とする。ドロー系ツールであったSmartSketchをアニメツールとして進化させて誕生したのがFlashだ。その登場時期が,丁度Webの黎明と重なった事もあり,FlashはWebの普及とともにその真価を発揮,瞬く間に多くのデザイナーの支持を集める事となる。

こうして,Flashが誕生するわけだが,Webをターゲットとする以上,インタラクティブ機能の必要に迫られるのは自明の話で,アニメーションの再生や停止といった制御を行なうためのマクロ言語が搭載される。それが「ActionScript」だ。

現在,Flashの実行環境であるFlashPlayerは,Windows,Mac,Linaxなど様々なプラットフォームに対応しており,その普及率は,全インターネット接続環境の98%に達している。最も普及しているリッチ・クライアント環境と言っても決して過言ではない。

プログラマの世界で急激に普及したJAVA言語。その売りは,純粋なオブジェクト指向の実現と"Write Once,Run Anywhere"の言葉に凝縮されるマルチプラットフォームの実現,そしてインターネットとの親和性…。しかしFlashは,これらを売りでも何でもなく,あっさりと当たり前のように実現している。実は現在のFlashは,強力なWebアプリケーションの開発ツールでもあるのだが,生まれがグラフィックツールであったために多くのプログラマは未だその事に気付いていない。

この話は,また回を改めてする事にしよう。

レクチャーで使用するFlashとFlashLite

次のFlash環境でサンプルゲームを作成,それを用いてレクチャーしていく。

使用するFlash
Flash CS3 Professional(Win版)
使用するFlashLite
FlashLite1.1
 ※FlashLite2.0のキャリア対応状況(NTT DoCoMoの機種は,2.0をまだ未搭載)や業界での使用状況によっては,FlashLite2.0を用いる可能性もあり得ます。
Adobe及び各キャリアWebサイト Flash関連資料

長々読んでくれてアリガト~!次回から,アクションゲームのレクチャーを始めていくよ。ピピ!ではっ,ご期待あれ!!

著者プロフィール

西村直樹(にしむらなおき)

クリエイティブスタジオ Studio無限界 代表。アニメーターを経て,ゲームクリエイターとなる。ゲーム制作では,企画シナリオ,ディレクション,絵関連など幅広くこなし,ゲームクリエイターとして現在で19年となる。また,ゲームスクール,アミューズメントメディア総合学院にて,創立年から企画系講師を行い,クリエイター育成にも携わっている。現在は,マネジメントを行いつつ,コンシューマゲーム,ケータイコンテンツ,書籍執筆,その他様々なプロジェクトを進めている。

Studio無限界
URLhttp://www.mugenkai.com/


藤田和久(ふじたかずひさ)

プログラマ/テクニカルスーパーバイザー。メインフレームと呼ばれる大型コンピュータのシステム開発から,WebサイトのCGI,そしてケータイFlashに至るまで様々な環境のプログラミングに携わる。現在はStudio無限界の活動の傍ら,都内複数の専門学校において講師として,ゲーム制作,Webサイト制作,システムエンジニアリングなどの授業を担当。 また,Studio無限界とは別にFMS(個人)として,システムエンジニアリングの分野でも 活動している。

Studio無限界
URLhttp://www.mugenkai.com/