きたみりゅうじの聞かせて珍プレー プレイバック

File.#016 頑張れ、ゴスエ!(連載第24回)

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リーダーから新しいプロジェクトの管理係に任命された。ほかの人がアプリ担当やDB担当などの仕事を振られる中で、一番未熟な私にも「管理係」という名の雑用の仕事が与えられたのだ。

もちろん雑用の仕事なので、内実は会議室の確保/ミーティングの通知/プロジェクターの準備等々、スリリングなものではないが、自分にできることを精一杯やろうとかなり張り切っていた。1年目だったので経験も浅かったが、プログラミングに対して苦手意識が強く、しばらくは新しい知識の開拓もないし技術的なことで頭を悩ませなくていい、というSEらしからぬ邪な心もあった。

とにかく張り切っていた。

議事録も書かなければいけないので、これまでとは違いミーティングでは積極的に質問した。前はできなかった「○○って何ですか」という類の質問も、恥を承知でした。みんなわかっていそうに見えても、私が聞くことで案外同じことがわからなくて助かる、という人もいるんじゃないかくらいに前向きに考えられるようになっていた。

ある日メンバーにプロジェクトのスケジュール表が配られた。やはりわからない単語があるから質問をぶつけてみた。

私「あのう、ゴスエとは何でしょう?」

リーダー「ん? ゴマツ(5末)ね。5月末っていう意味です。」

…なるほど、社会人として未熟極まりないですね。技術的なことでもないし、きっとミーティング参加者の誰もが知っていることだったと思うし、結構恥ずかしかった。

elhi(女/24歳/プログラマ・SE)

わははははははは! これはいい! かわいらしくて良いではないですか!

自分も思い出せば赤面することばかりで、用語だって「ペンディングってなんですかー?」⁠ドキュメントってなんですかー?」⁠フィックスってなんですかー?」⁠そもそもなんで日本語じゃないんですかー?」とバカみたいに質問しまくってた側でした。それでも(呆れながらも)イヤな顔せず毎回答えてくれた先輩たちには、今でも本当に頭が下がります。

ただ、今回の投稿を読んで思ったんですが、つまずいてすっころんで恥をかいたとしても、前のめりの結果であれば、将来笑い話にはなっても暗い思い出にはならないんではないでしょうか。

ヘンに格好つけず、ガンガン恥をかいて将来の笑い話をストックしていく。心の内は、常にそんな新人であり続けたいものでございます。

※この連載は、きたみりゅうじの聞かせて珍プレーのバックナンバーから 、きたみさんセレクトによる傑作選をお届けしています。

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