PASONA TECHスペシャル企業レポート

第1回独自の経験から生まれた「PROVEQ」メソッドで、高いレベルの第3者検証サービスを実現─⁠株⁠シーイーシー

ソフトウェア品質マネジメントの重要性が高まる中、多くの企業で品質向上分野のエンジニアが求められている。しかし、この分野では経験者が絶対的に不足しているのが実情である。つまり、今こそ「ソフトウェア品質のプロ」への第一歩を踏み出す最適なタイミングと言える。

今回紹介する企業は、高いレベルでの品質改善を実現するため、独自のメソッド活用した第3者検証サービスPROVEQを提供する⁠株⁠シーイーシー。ソフトウェアの品質向上分野へのキャリアに興味/関心がある⁠これからのエンジニア⁠に対し、チャンスを提供する企業である。

ユーザ視点こそがソフトウェア開発の成功の鍵

その始まりは1999年、携帯電話の組込みシステムの開発チームが顧客の要望により検証チームとしてサービスを開始したことである。携帯電話の多機能化・高性能化が進み、開発規模が増大し、一定の品質を担保することが大きな課題となっていた。

ユーザが満足する商品を提供したいという思いで、開発視点だけでなくユーザ視点でテストを実施し、検査と検証を両立したテストを実施してきた。さらに、より効率的に開発を行うため、工程自体を見つめ直し『テストファースト』⁠設計者とテスト担当者の分業』という考えを取り入れることが高度な開発力を産むという結論に至り、単にテストを行うだけでなく、開発と連動したテスティングサービスを提供してきた。それがCECの新たなソリューションとして立ち上がった第3者検証サービスPROVEQそしてそのノウハウを集結したのがPROVEQメソッドだ。

図1
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現在、メーカをはじめ多くの企業で、検証フェーズの役割を担う専門部門や別会社が立ち上がっている。しかし、経験・ノウハウがなく立ち上げがうまくいっていないところも多いというのが現状だ。

「テスト=デバッグ(検査)と理解されていることが多く、テストができあがってきたソフトウェア(実装物)と仕様書と照らし合わせ、合っているか合っていないかを確認するだけに過ぎないことが多いのも事実です。しかし、エンドユーザの求める品質とは、使い勝手が良いものか、ニーズを満たしているかであり、それが我々第3者検証サービス会社に求めていることだと考えています。開発者は皆、良いものを作りたいと考えていますが、現在の開発プロセスでは実現することができないというのが現状です。それでは本当に良い商品は生み出せません」PROVEQの事業推進部マネジャー生田は説明する。

独自のノウハウで高いレベルの品質改善を行うPROVEQに注目が集まったのは、ある意味当然の結果だろう。

ソフトウェアの品質を担保する品質向上分野で市場価値の高い人材を育成

現在、PROVEQでは約700名の検証エンジニアが活躍しているが、市場の急激な拡大に伴い、積極的に人材採用を行っている。第3者検証サービスは、現在の常に変化し、進化し続けているアクティブな領域。CECでは、検証の実作業を担当する「TO(テストオペレーター)⁠⁠、試験票作成や試験観点が抽出できる「VE(ベリフィケーションエンジニア⁠⁠」さらにチームを纏め試験戦略が立てられる「PVE(プロフェッショナルVE⁠⁠」などのキャリアパスがあり、キャリア実現のために教育・資格支援制度も準備されている。

図2
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また、PROVEQでは、ダイバーシティ(人材の多様性)戦略として、積極的に多種多様な人材を採用している。携帯電話のヘビーユーザである高卒者、電子家電に対して厳しい目を持つ主婦、ビジネスシステムなど業務知識が必要な場合には開発経験者など、例を挙げればきりがない。これからの成長する業界で経験者がいないため、未経験者の採用には特に積極的である。

今の段階でPROVEQに関わり、経験を積めば「第3者検証サービス」という分野でいち早くキャリアを形成することができ、主体となって「PROVEQメソッド」や新たな検証技法を作り出すことも夢ではない。

「検証分野は、設計や開発と同様、これからは一つの独立した分野として確立されるでしょう。あなたが今まで身につけてきたスキルやキャリア、いや、生活や趣味なども活かすことのできる、チャンスもやりがいのある仕事です。ぜひ、⁠ソフトウェア品質のプロ』としての第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか⁠

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