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Perl 2.0── より「らしく」なったレガシーPerl
1988年6月に、perl-2.です。Perl 2.
- 拡張正規表現
*+、(foo|bar)、文字クラス \s、\dなどの追加 local変数の追加foreachの追加- Perlスクリプトの拡張子が
plとして定義され、do foo. plでスクリプト中にロードが可能に - いくつかのPerl製のモジュールの初期実装が登場
Perl 5では変数宣言の際にmy、our、localの3種類のキーワードを利用しますが、localが最初に登場しました。
リポジトリの構成
Perl 2.regexp.(c|h)の追加や、yylexがtoke.に切り分けられたりなどの変更がありました。
また、egディレクトリが登場します。ここには、du -sを実行するdusプログラムなどが含まれます。これらのスクリプトは、
現在のPerlモジュールの原型であるライブラリも、libディレクトリの中にgetopt、importenv、statの3種類が入っています。パッケージ構文はまだ存在していなかったため、do subRoutine()のように呼び出します。
正規表現の実装
Perl 2.regexp.の冒頭には、
/* NOTE: this is derived from Henry Spencer's regexp code, and should not
* confused with the original package (see point 3 below). Thanks, Henry!
*/
ここに登場するHenry Spencerは、
Perl 2.
Perl 3.0 ── Perl 5の原型
続いては、perl-3.です。Perl 2.
- 連想配列が公式のデータ型に昇格
- バイナリ操作が可能な
pack、unpackの導入 - デバッガの強化
- サブルーチンの呼び出し方法が
do hoge()から&hoge()に変更 mkdir、getpidなどのOSのAPIをPerlから利用できる関数の追加
サブルーチンの呼び出し以外にも、forとforeachが等価になったことなどのさまざまな変更がありました。Perl 3.
リポジトリの構成
Perl 3.regexp.は、regcomp.と処理を担当するregexec.に分割されています。
manページを構成するファイルは4つに増加しました。Perl 3.egディレクトリの内容を見るだけで、
Perl 4.0── 広く使われだしたPerl
次は、perl-4.です。
Perl 4.perl-4.のタグが付けられているコミットメッセージは次のとおりです。
perl 4.0.00: (no release announcement available)
So far, 4.0 is still a beta test version. For the last production
version, look in pub/perl.3.0/kits@44.
アナウンスができない状態にもかかわらず、
その後、perl-4.のバージョンでPerl 4として完成しました。これらのパッチでは、eval関数の追加や、sort関数の追加が行われています。
日本でもラクダ本などのPerlの書籍が多数出版されたこともあり、
リポジトリの構成
Perl 4.emacs、h2pl、os2、msdos、usubが追加されています。emacsディレクトリには、h2plディレクトリには、os2、msdosディレクトリには、usubディレクトリの内容は現在のXS
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