ARに特化したプラットフォーム
審査のポイントをお伝えします
技術評論社とKDDIが開催するARアプリケーションコンテスト
ご参加いただいたのは,
注:株式会社ワンパク代表取締役クリエイティブディレクター 阿部淳也氏は都合により参加できませんでした。
- ――馮
これまで限定的であったARアプリの開発が,
「SATCH」 の登場によって身近になりました。今回開催されている 「第1回察知人間コンテスト」 は, ARを開発者以外にも広く浸透させていきたいという思いから始まっています。ARは, 「使う」 から自分たちでも 「作れる」 の段階にあります。コンテストの開催によって, ARアプリのアイデア部分での支援, またSATCHでの技術的サポートができるのではないかと考えています。今回の座談会は, 審査員の皆さまのご意見をいただき, 応募者にアイデアのヒントをお届けできればと企画しました。よろしくお願いします。まずは審査員の方々に, 簡単な自己紹介とARに期待することをうかがいたいと思います。 - ――川田氏
今回,
審査委員長を務めさせていただくことになりました, 公私ともに長男の川田です。ARには長く関わっていますが, ここ1~2年はスマートフォン利用の伸びが顕著で, それに合わせてARの概念も浸透してきたと感じています。スマートフォンはARと非常に相性が良いですし, キャリアもARを前面に押し出してきています。雑誌やメディアでも取り上げられることが多くなっており, アニメーションなどのわかりやすい手法が使用され, また 「AR三兄弟」 のようにARの専門的知識を広く一般に伝えて大爆笑をとる, やまだかつてない作り手も出てきたと聞きます (笑)。技術とパフォーマンスの両面でやっとみんなが触れられるもの, 理解しやすいものになってきたことから, 今年がARのスタートの年になるのではないかと感じています。 - ――鈴木氏
ミクシィ社でmixi Platform,
とくにmixi Graph APIの開発を担当しています。これまでのmixiが培ってきたリソースを活かしてアプリやサービスを作っていただくための仕組みづくりを行っています。またアプリケーションを作るイベントであるハッカソンを開催したりもしています。ARは, 位置情報なども活用できるので, ソーシャルメディアと相性が良いと思っています。マッシュアップしていくことで, さらにARの可能性が広がるのではないかと期待しています。 - ――小林氏
もともとKDDIの研究員で,
ARの研究開発やアーキテクチャを担当しています。研究者のころから, ARはネットにつなげるインターフェースと考えています。テンキーやマウスだけじゃなくて, 実空間にあるものからネットにつなげられるものですね。ARが普及することで, ネットへの入り口がたくさんできます。Webが広がれば市場も広がり, 使い方も広がります。とくにメディアとしての進化に期待しています。 - ――野崎氏
面白法人カヤックという会社でディレクターを担当しています。ARは実際に,
スマートフォンと絡めた問い合わせが増えています。案件としては, 話題性や驚きを与えるツールとしてエヴァ (『エヴァンゲリオン』)と組んだローソンのキャンペーンがよく知られていて, お客様に 「ああいうことできないの?」 と言われることが多くなっています。経験としてARは新しい存在であり, 楽しみを与えてくれます。お客様にとっても, ARが選択肢の1つとして定着してきた印象があります。 - ――太田氏
アドビ システムズでテクニカルエバンジェリストをしています。マクロメディアの時代からFlashにも携わっていますが,
ARにはFlashが欠かせない要素です。ARの民主化という部分で言えば, かっこいいのはもちろん, 誰でも使えるようになったことは大きいと思います。Flashで実績のある人も, コンテストに参加してほしいと思います。 - ――西村氏
バスキュールという会社がミクシィと合弁してできた,
バスキュール号という会社で, プロデューサーをしています。位置情報を軸としたプライベートSNSの 「Pelo」, テレビとスマホ, ソーシャルをつなぐ 「Social Stadium System」 など自社サービスのビジネス面やPRを担当しています。 かざすと何かが起きるARって楽しいですよね。でも,
「かざす」 ことはハードルが高いと思うんです。かざすのではなく, 位置情報を読んでスマートフォンの画面に自動的に何かが飛び出したり, メッセージでの活用とかもいいと思います。あとは, KinectとARを組み合わせるのもおもしろそうです。