ZendFrameworkで作る『イマドキ』のWebアプリケーション

第2回 開発環境の準備(下)

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zfコマンドの設定

Zend Framework 1.7にはコード生成を行うzfコマンドのプレビュー版が添付されています。1.7のzfコマンドは非常に簡単なコードしか生成できませんが,利用可能にしておくと便利なので設定します。

zfコマンドを実行するにはphpコマンドがパスの中になければなりません。One-Clickインストーラはパスを設定しないので追加する必要があります。別の方法でphp 5.2をインストールし,phpコマンドが実行できる場合はパスの設定は必要ありません。

Linux

.bash_profileのPATH環境変数に以下のパスを追加する

/opt/PostgreSQL/EnterpriseDB-ApachePhp/php/bin
Windows

マイコンピュータの「プロパティ⁠⁠→⁠詳細設定⁠⁠→⁠システム環境変数」のPATHに以下のパスを追加する

c:\Program Files\PostgreSQL\php

※Zend Framework 1.7.2のzf.batは正常に動作していないようです。

Mac

.bash_profileを作成して以下の設定を追加する

# .bash_profile

# Get the aliases and functions
if [ -f ~/.bashrc ]; then
        . ~/.bashrc
fi

# User specific environment and startup programs

PATH=$PATH:$HOME/bin:/Library/PostgreSQL/EnterpriseDB-ApachePhp/php/bin

export PATH

これで準備は完了です。

ホームディレクトリ以下にbinディレクトリがなければ作成します。

$ cd ~/bin
$ ln -s /opt/PostgreSQL/EnterpriseDB-ApachePhp/php/lib/php/ZendFramework-1.7.2/incubator/bin/zf.sh zf

※Macの場合は/optを/Libraryに変える

zfコマンドを実行してヘルプが表示されれば正しく設定されています。

[framework@localhost $ zf
An action and provider is required.

Usage: zf <global options> <action name> <action options> <provider name> <provider options>
    (show) profile
    (create) project
    (show|display|show|display|show|show) version
    (list) providers

Eclipse PDTのインストール

Eclipse PDTはPHP用の開発環境です。リファクタリングなどの機能はありませんが,シンタックスハイライティングなど,最小限の機能は備えています。

バージョン管理ツールのMercurialもEclipseから利用するので,Mercurialに必要なGnuPG(暗号化,署名ツール)とMercurial本体を先にインストールします。バージョン管理ツールを利用されていない方もいると思いますが,バージョン管理ツールなしでシステム開発をするのは無駄が多すぎます。Mercurialは完全に分散型のバージョン管理ツールなので,サーバは必要ありません。非常に簡単に利用できるので,今までバージョン管理ツールを利用されたことがない方にもお薦めです。

Mercurialのインストール

Linux環境としてCentOS 5を利用していますが,デフォルトのレポジトリにはMercurialは入っていません。EPEL(Extra Package for Enterprise Linux)のレポジトリにはバージョン0.9.3という古いバージョンしか用意されていません。このバージョンでも特に大きな問題はありませんので,気にならない方はEPELのパッケージを利用されても構いません。

筆者はFedora10のmercurial SRPMをインストールし,スペックファイルを調整して1.1.2をインストールしました。

[framework@localhost PHP-ZendFramework]$ rpm -qa | grep mercurial
mercurial-debuginfo-1.1.2-1
mercurial-1.1.2-1
mercurial-hgk-1.1.2-1

最近のLinuxシステムであれば

sudo yum install mercurial

または

sudo apt-get install mercurial

とすればmercurialがインストールできます。

Windowsにはバイナリパッケージが用意されているのでバイナリパッケージをインストールします。インストーラが利用できるので簡単にインストールできます。インストールするとmercurialのhgコマンドが保存されたパスが環境変数PATHに追加されます。

Macの場合はMacPortsが利用できます。既にMacPortsがインストールされている環境であれば

sudo port install mercurial

とすればインストールできます。

インストールが完了するとhgコマンドが利用できるようになっているはずです。

[framework@localhost www]$ hg --version
Mercurial Distributed SCM (version 1.1.2)

などとバージョン番号が表示されればインストール完了です※2⁠。

mercurialはほぼpythonで書かれたプログラムなので,pythonのインストールシステムも利用できます。詳しくはmercurialのホームページを参照してください。

※2

実際にはライセンスなど,多くの情報表示されます。

著者プロフィール

大垣靖男(おおがきやすお)

University of Denver卒。同校にてコンピュータサイエンスとビジネスを学ぶ。株式会社シーエーシーを経て,エレクトロニック・サービス・イニシアチブ有限会社を設立。
オープンソース製品は比較的古くから利用し,Linuxは0.9xのころから利用している。オープンソースシステム開発への参加はエレクトロニック・サービス・イニシアチブ設立後から。PHPプロジェクトでは,PostgreSQLモジュールのメンテナンスを担当している。

URLhttp://blog.ohgaki.net/

著書