概要
Ansibleは,コマンド1つで複数・大量のサーバに対して同一の環境を実現できる「構成管理ツール」の1つ。導入によって,サーバ構築・管理の作業を大幅に簡略化できます。本章はそのAnsibleについて,インストールから丁寧に解説する初心者向けの入門書です。入門に留まらず,PlayBookの高速化やWindowsホストの管理方法など実践的なノウハウも紹介します。さらに付録として,Ansibleコマンドのオプション一覧と設定ファイル(ansible.cfg)のマニュアルも掲載し,入門を終えた読者もしっかりサポートします。
こんな方におすすめ
- Ansibleをこれから使う人,Infrastructure as Codeでインフラ構築を効率化したい人
目次
第1章 Ansibleとは何か
- 1.1 構成管理ツールとは
- 1.2 Ansibleの特徴
- 1.3 Ansibleの使い道
第2章 Ansibleを使ってみよう
- 2.1 環境の構築
- 2.2 Inventoryfile
- 2.3 configファイル
- 2.4 ansibleコマンドの使い方
- 2.5 簡単なPlaybookを書いてみる
- 2.6 Roleの使い方
- 2.7 変数の扱い方
第3章 自分でPlaybookを作ってみよう
- 3.1 Best PracticesのPlaybook構成
- 3.2 Ansibleを適用するホストの準備
第4章 複雑なPlaybookの作り方
- 4.1 リスクとリターン
- 4.2 処理をループさせる(with_items,with_dict)
- 4.3 処理結果を変数に保存し,ほかのTaskで使う(register)
- 4.4 処理を分岐させる(when/failed_when)
- 4.5 変更が行われた場合に処理を起動する(handler)
- 4.6 処理をリトライさせる(until)
- 4.7 Playbookを分割する(include)
- 4.8 複数のTaskにまとめて条件を付けて制御する(block)
- 4.9 Playbookを高速化する
第5章 Ansibleの高度な使い方
- 5.1 Inventoryfileを動的に定義する(DynamicInventory)
- 5.2 変数を暗号化して保存する(ansible-vault)
- 5.3 WindowsホストをAnsibleで管理する
- 5.4 Moduleを自作する
- 5.5 公開されているRoleを使用する(ansible-galaxy)
第6章 いろいろなModuleの使い方
- 6.1 パッケージをインストールする
- 6.2 ファイルを配置・更新する
- 6.3 コマンドを実行する
- 6.4 リポジトリからソースコードを取得する
- 6.5 システム・サービスを設定する
- 6.6 Webアクセスする
- 6.7 Windows用Module
第7章 付録
- 7.1 コマンドラインオプション解説
- 7.2 config(ansible.cfg)解説
サポート
正誤表
本書の以下の部分に誤りがありました。ここに訂正するとともに,ご迷惑をおかけしたことを深くお詫び申し上げます。
(2017年4月12日最終更新)
P.34
・ansible.cfg
誤 |
[defaults]
inventory = hosts
remote_user = ubuntu
host_key_checking = False
private_key_file= .vagrant/machines/{{ inventory_hostname }}/virtualbox/private_key
[privilege_escalation]
become = True
|
正 |
[defaults]
inventory = hosts
remote_user = ubuntu
host_key_checking = False
private_key_file= .vagrant/machines/{{ inventory_hostname }}/virtualbox/private_key
roles_path = ./roles
[privilege_escalation]
become = True
|
書籍のリポジトリ(https://github.com/kota-row/ansible-practice)と同じディレクトリ構成にする場合,「roles_path = ./roles」の指定がないとPlaybookが動作しません。