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2013年10月第2週第三のOS? Androidアプリが動作する「Sailfish OS」登場

少し前の話になりますが、2013年2月にスペインのバルセロナで開催された、Mobile World Congress(MWC)で、iOSとAndroid OSに続く、第三のモバイルOSとして、フィンランドのJolla(ヨラ)「Sailfish OS」を発表しました。

発表時は、本当に現実のものになるのかと疑問の目で見ていましたが、Sailfish OSを搭載したスマートフォンが、フィンランド国内に限り、VAT込みで?399(おおよそ5万2,000円)で予約販売が行われ、冬までには現実のものになろうとしています。すでに、予約分は完売しており、順調な滑り出しだったようです。

スッキリしたデザインの端末で、ノキア製と言われても気付かないかもしれない
スッキリしたデザインの端末で、ノキア製と言われても気付かないかもしれない
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このSailfish OSは、Androidアプリが動作するとされているので、どのようなスマートフォンなのかを見て行きます。

Jollaスマートフォンのスペック

まずは、Jollaスマートフォンのスペックから見て行きます。

 Jollaスマートフォンのスペック
CPUSnapdragon 400 1.4GHzデュアルコア
本体サイズ重さ:131 x 68 x 9.9mm、141g
ディスプレイ4.5インチ960×540ピクセル(qHD)
メモリ1GB
ストレージ16GB
カメラAF、LEDフラッシュ付き背面カメラ 800万画素、前面カメラ 200万画素
通信機能Wi-Fi b/g/n、Bluetooth v4.0(EDR/HS⁠⁠、AGPS/GLONASS、GSM/WCDMA/LTE
外部ポートMicro USB 2.0、micro SDカード、3.5mmオーディオジャック
センサ加速度、ジャイロ、ライト、近接、デジタルコンパス
バッテリ2,100mAhバッテリ
その他デュアルマイク、スピーカ、LED通知ランプ

特筆するようなスペックを持つ端末ではありませんが、Android端末と似たスペックだと気付くはずです。Jollaスマートフォンは、ハードウェアレベルでAndroid端末と互換性があるとされており、Android端末を流用して、Sailfish OSを搭載した端末を開発できるとされているためです。

Sailfish OSのバックグラウンド

このOSを開発するJollaは、ノキアが開発していたLinuxベースのモバイルOS「MeeGo」搭載のノキアの端末「N9」の開発に関わっていたメンバーで構成されています。ノキアは、N9をリリースしたあと、マイクロソフトと提携して、Windows Phone 7をスマートフォンOSとして採用すると決めました。この決定を受けて、N9の開発に関わる主力メンバーが、MeeGoの資産を活かす許可をノキアより受けて、Jollaが立ち上げられました。

気になるAndroidアプリの動作ですが、粗っぽく言えば、Androidアプリの場合、基板層のOSとアプリの間で動作しているDalvik仮想マシンが先の環境で動作すれば、Android端末でなくても、別のハードウェアで動作すると言えます。Sailfish OS以外では、BlackBerryがBlackBerry 10で同様の試みを行いました。

Sailfish OSには、Myriadが開発するAlien Dalvikが採用されています。

開発元は、APK形式のAndroidアプリであれば、多くがそのまま動作するとしています。また、JollaもAndroidアプリは、改変不要で動作するとしているので、既存のアプリとは、高い互換性を保っているものと思われます。

アプリの入手は「さまざまなアプリストアを通じて入手できる」としているので、GoogleのPlayストアは、搭載されないものと思われ、入手方法が制限されてしまいます。アプリが動くものの、入手できないというジレンマに苦しむことになるかもしれません。

Sailfinsh OSの行く先は不明か?

当面は、Android アプリがSailfish OSの助けになるはずですが、先行するiOSやAndroid OSと方を並べる存在になるまでは、相当な時間がかかるはずです。ただ、何が起こるかわからないのが携帯電話の市場で、5年後には、メジャープレーヤになっている可能性も十分考えられます。たとえば、BlackBerryの没落する姿を、5年前は、誰も想像しなかったはずですから。

Jollaは、端末発売までこぎ着けたので、今後は、エコシステムの構築にも注力していくはずです。Sailfish OSのエコシステムに関しては、不透明な部分を多く残していましたが、今後は、先の展開が明確になるはずです。

ガジェットファンとしては、市場がAndroidとiOSだけになるのは、つまらないので、Jollaには奮闘して独自のポジションを見つけ出してほしいものです。Jollaは、立派なバックグラウンドを持つので、今後の展開が楽しみなメーカです。

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