Android Weekly Topics

2014年10月第3週Android Lエミュレータ、機内Wi-Fi動向、Galaxy Nexusはどうなる

64bit版x86 Android Lエミュレータが公開

Googleが、x86 CPU向けの64bit版Android Lエミュレータイメージを公開しました。

すでに、Android SDK Managerを使ってダウンロード可能になっているので、アプリの動作テストに使えます。Android OSが64bit化されたとしても、中間層の仮想マシン(Android LではART)が32bitと64bitの違いを吸収するので、Javaだけで書かれたアプリは一般的な動作確認をするだけで済みますが、NDKを使っているアプリは、Android NDK r10bを使ってリコンパイルが必要になります。

x86版の64bitエミュレータは、Android SDK Managerでダウンロードできる
x86版の64bitエミュレータは、Android SDK Managerでダウンロードできる

開発ツールの準備も着々とすすみ、うわさのNexus 9とAndroid Lもうもうすぐ登場するとされています。今年は話題が豊富なクリスマスを迎えることができそうです。

JALに続いてANAも機内インターネットサービス「ANA Wi-Fi」を国内線に導入

ANAが国内線にインターネット接続サービス「ANA Wi-Fi」を2015年度から導入すると発表しました。

国内線のインターネット接続サービスは、JALが先んじて「JAL SKY Wi-Fi」を展開しています。まだ、対応機材が限られており、すべての路線でサービスを受けられるワケではありませんが、飛行機を利用した場合でもネットに接続可能な選択肢を持てるのは画期的です。

JALとANAのサービスを比較すると、JALは時間制か目的地に到着するまでのプランが用意されています。ANAの料金体系は今後発表されることになっていますが、国際線に準ずるならば、通信量に応じて5MBが6USドル, 10MBが12USドル, 20MBが24USドルで課金されるプランに近いものが用意されるはずです。これは、使い切らなければ購入後30日間は有効と、フェアな仕組みでもあります。

気になる通信速度です。私がJAL SKY Wi-Fi利用時に計測した結果は、下りが1.55Mbps、上りが0.4Mbps程度なので、普段使ってネット環境と比較すると低速です。ANA Wi-Fiがどの程度の速度になるか、気になるところです。

筆者が利用したことがあるJAL SKY Wi-Fiは、利用の度にIDとパスワードを入力する必要があります。欲を言うならば、ログインと接続を行う専用アプリがあり、シームレスに使える環境が整えば、空港のラウンジから機内で席に着くまでネット回線を意識することなく使えるので、利便性が高くなるはずです。

Galaxy Nexusは、有志の手によりあと3年はいける?

ドコモからすれば黒歴史のGalaxy Nexusですが、端末の造りは良く、いまも現役で使えます。しかし、Android 4.4の提供が行われておらず、Android 4.3止まりです。

これは、Galaxy Nexusに使われているTI製のCPU「OMAP」が関係しています。TIは、2012年9月に開催された投資家向け会議にて、モバイル向けのプロセッサの提供を止めて自動車など産業機器にシフトする方針を発表してから、新しいモバイル向けのプロセッサをリリースしていません。方針発表時点でOMAPプロセッサは、Amazon Kindle Fireシリーズなどでも使われていました。Galaxy Nexusに使われているOMAP 4460も供給はされたものの、現在は役割を終えてメンテナンスがされていない状況です。

こうした状況で、XDA developersのMWisBest氏とZiyan’s氏の手により、GPU部分のドライバーがアップデートされました。これで、Android 4.4はもちろんのこと、今後リリースされる「Android L」でも手間なく移植できるだろうとしています。GoogleからAndroid 4.4やAndroid Lが提供されることはないと思いますが、カスタムROMが提供される可能性が高くなりました。こうしてユーザの手によって、手持ちの端末の利用価値が上がるのはAndroidならではの魅力です。

今週は、このあたりで。また、来週。

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