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2015年6月第1週次期Android「Android M」公開

次期Androidの「Android M」が公開

Google I/Oで、Androidの次期バージョンとなる「Android M」が公開されました。開発者向けのプレビューバージョンが即日公開されて、ダウンロード可能になっています。

プレビューバージョンがサポートする端末は、Nexus 5, 6, 9(Wi-Fi)とAndroid TVになります。Lollipopでは、Nexus 4やNexus 7がサポート端末に入っていましたが、今回のプレビューリリースでは対象になっていません。

プレゼンを行ったスンダー・ピチャイ氏は、Android Mは「洗練さと質」にこだわったと説明しています。ユーザインターフェースに関しては、Lollipopで実装されたマテリアルデザインが成功を収めているので、Android Mではこれを継承しつつ機能面でより洗練させていく流れです。

Android Mで実装が予定されているものは、メーカが独自に実装していたりして革新的な内容ではありませんが、OSの標準機能となることで、スンダー・ピチャイ氏が言うように、より洗練されて、より上質な機能となるはずです。

Android Mのリリースは、今秋が予定されています。次期Nexusは、HUAWEIから登場すると言われているので、これとともに登場すると考えられます。

それでは、Android Mで実装予定の機能を順に見ていきます。

アプリ・パーミッションが実装

Android 4.3で、隠し機能として実装されていたアプリごとのパーミッションが新機能として提供されます。これまでは、アプリのインストール時に権限が表示されて、これを確認したうえで承諾する・しないの選択でした。しかし、新しい権限管理では、アプリごとにこれが使用する権限のひとつずつをオン・オフする形になります。

バッテリの持ちを改善

端末を使っていないときは、バッテリに負担がかかるような処理(通信など)を最適化して、バッテリの駆動時間を延ばす機能が実装されます。すでに多くの端末で似た機能が独自実装されており、Android Mからは標準機能になります。

この機能は、使っていないときの検知にモーションセンサを使うようです。ディスプレイ消灯のタイミングを検知するようなタイプよりも細かく、そして密に制御できることになります。こうした制御の結果、スリープ時のバッテリ負担が改善されるようで、現状よりも2倍もバッテリが持つと言われています。

積極的な省電力機能をOSレベルで実装することになるので、最適化が広範囲になります。たとえば、アプリ単位で最適化の対象とする・しないの設定ができるようになり、メッセンジャーアプリなど、即時性が求められるアプリは最適化の対象から外し、使用に支障をきたさないようにすることも可能になります。

お休みモードも標準機能に

これも多くの端末に搭載されていましたが、お休みモードがAndroid Mでも実装されます。これも、より細かくルールが設定できて、平日の夜や週末の夜などと曜日ごとに設定して通知を抑制できます。また、アプリ単位で通知する・しないの設定も可能になります。スマホに依存するようになると、ひっきりなしに通知が行われて、せわしない生活を送ることになりますが、生活の質に影響を及ぼさないような配慮がなされた機能の導入とも言えます。

Google Nowの進化版「Now on Tap」

Google Nowは位置情報を使った情報提示でしたが、これの進化版は、ユーザがいつ、どこで、どのようなアプリを使っているか等の状況から判断して、必要な情報提示をユーザに対して行います。

たとえば、ホテル予約のメールを表示している状態で、ホームボタンを長押しすると、メールの内容にそった情報、予約サイトであったり、ホテルの場所がカード型のユーザインターフェースで提示されます。Google Nowでも似た提示はされていましたが、アプリが表示している情報にマッチした内容を提示するところが大きく異なります。Googleは、この新機能を「Now on Tap」と呼んでいます。

Now on Tapで表示される情報は、Google製のアプリだけではなく、サードベンダのアプリも表示できます。このためには、アプリをApp Indexingに対応させておく必要がありますが、これはインテントを使った仕組みなので、アプリ開発の経験があれば、難なく対応できる内容です。

Now on Tapが、どれほどうまく立ち回ってくれるのか気になりますが、本当にうまく機能するのであれば、よく気の付くスマートフォンに進化することになり、より洗練された使い方ができそうです。

Android Payと指紋認証

Apple Playと変わりませんが、Androidにも支払機能が搭載されます。

すべてのクレジットカードに対応して、カード番号は店側に伝わることはありません。また、よりセキュアな支払を行うために、指紋認証を使うことも可能になっていいます。

今週は、このあたりで、また、来週。

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