Android Weekly Topics

2015年6月第4週「Android Security Rewards」プログラム開始、Android向けCortanaは今夏リリース予定

Googleが「Android Security Rewards」プログラムを開始

GoogleがAndroidのバグを発見して、報告すると報奨金を支払う「Android Security Rewards」プログラムを開始しました。

このプログラムは、Androidにある未知のセキュリティ脆弱性を発見して、Androidセキュリティチームに報告すると、その内容に応じて報奨金を支払うというものです。報奨金の対象となる端末は、Nexus 6とNexus 9で米国のPlayストアで販売されたものが対象となります。また、対象となるのは、AOSP、ライブラリ、ドライバ、カーネル、TrustZoneエリアのモジュールを対象としています。

報奨金の額は、発見したセキュリティ脆弱性の深刻度によって変わり、クリティカルな内容で2,000ドル、高ランクで1,000ドル、中ランクで500ドル、低ランクで0ドルとなっています。バグレポートに加えて、テストケースを報告する、パッチをコミットするなどすれば、さらに報奨金が追加されて最大で8,000ドルにもなります。

Googleは、同じようなプログラムをChromeでも行っています。

こちらはアプリケーションなので内容や対象は異なりますが、報奨金は500~50,000ドルと差があります。2014年には、脆弱性を発見した報告者に対して総額で125万ドルを超える報奨金が支払われたとされており、プログラムは成果を上げているので、Androidにも適用という流れになったのかもしれません。

ソフトウェアは複雑化すると表面的にはバグがないように見えても、潜在的なバグが残っており、これは完全に排除できないとされています。こうしたプログラムが実施できるのは、オープンソースのAndroidならではです。これをキッカケにして、ソースコードを多くの目に触れる機会を作ることになるよい取り組みです。

Cortana for Androidのベータ版が7月にリリース

Microsoftの音声操作可能なパーソナル・アシスタント「Cortana」のAndroid版は今夏リリースとされています。このリリース前にβ版のリリースを7月に行うと発表がありました。

Google Nowは、音声操作が可能ですが、CortanaやSiriのようなパーソナル・アシスタントのような造りではありません。Cortanaがリリースされることで、Androidでも音声操作が可能なパーソナル・アシスタントを使うことができます。こうしたデジタル・アシスタントは、OSと綿密に結び付きシステムグローバルで動作することが利便性の向上につながります。

事実、Windows Phone用のCortanaは、密な結び付きになっており音声で広範囲な操作が行えます。現段階でAndroid版の仕上がりは分かりませんが、Windows PhoneのCortanaと同じように、OSと綿密に結びついてシステムグローバルで使えるのであれば、秋ごろには、街角でもスマートフォンに話しかけるのがあたりまえになるかもしれません。

Cortanaは、Android Mで強化されるGoogle Nowとはアプローチが異なります。

Android MのGoogle Nowには、Now on Tapと呼ぶ機能が搭載されます。これはユーザの操作をキッカケにして、ユーザの状態を理解し、最適と思われる情報や手段を提示する仕組みです。情報を得る方法や情報に辿り着く方法もそれぞれでアプローチや考え方が異なります。

Androidユーザは、実用的な方法で操作するGoogle Nowと、音声で操作するCortanaの異なる仕組みを持つデジタル・アシスタントが使えることになり、自分に合うほうを選択するか併用することもできます。これは、ずいぶん贅沢な状況とも言えます。

今週は、このあたりで。また、来週。

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