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2016年12月第1週Galaxy Note 7のバッテリ問題が生み出した「光」部分ほか

Galaxy Note 7のバッテリ問題が生み出した「光」の部分

Galaxy Note 7のバッテリが発火する問題は、Samsungからの公式見解はなく、いまだ原因がはっきりしていません。飛行機の登場時は、必ず電源を入れない旨のアナウンスが実施されるなど、これまでの同様の事例以上の影響力です。

Samsungは、今回の問題で市場シェアを落としています。

米IT調査会社のGartherの発表した調査報告書では、2016年第3四半期のSamsungのシェアは、19.2%となっており前年比で4.4%減少する結果になっているとPhoneArena.comが伝えています。

この問題はSamsungにとって悪い話しですが、ライバルたちにはいくつかの良いチャンスを生み出しました。

まず、先の市場調査を見ると、HUAWEIやOppo、Vivoなどの中国メーカがシェアを伸ばしています。いずれも勢いのあるメーカで自助努力もありますが、Samsungの問題も少なからず関係しているはずです。

もう1つ、Google Pixel/Pixel XLも恩恵を受けているはずです。

iPhoneはもちろんのこと、先行するGalaxy 7シリーズのライバルになると考えられていましたが、手強いライバルが自らの問題で戦線を離脱することになり、結果、バックオーダを抱えるほどで良好な出だしのようです。

もうひとつは、中国・南方都市報によれば、中国国内の自動車会社が韓国製のバッテリの使用を控える動きが出ていると伝えています。中国国内のバッテリ生産能力不足で、Samsung SDIやLG化学などの韓国製バッテリを採用していますが、今回の一件を受けて供給先を変える動きが拡大しています。

韓国製バッテリの使用を控えることで、これを機会に中国国内のバッテリ業界が勢いづく可能性もあります。この動きはノートPCやスマホのバッテリも影響している可能性があり、来年の今頃は状況が大きく変化しているかもしれません。

Samsungは「Galaxy 8で」巻き返し

バッテリ問題を受けてGalaxyのブランド名を継続しないのでは?と見られていましたが、来年前半にはGalaxy 8を発売する見通しとなっています。これには、Siriを開発したメンバーが立ち上げた「Viv Labs」を買収して得たデジタルアシスタントを搭載するとしています。

SamsungはAndroid界の牽引役でもあるので、Galaxyの名前に恥じない端末が登場することを期待です。

Android 2.3からAndroid 3.2をサポート終了し、断片化解消へ

Googleは、11月21日にGoogle Play開発者サービスの対応を現状の10.0.0を最後に、Android 2.3から3.2(API 9から13)のサポートを終了することをAndroid Developers Blogで発表しました。

今後、Google Play開発者サービスは、Android 4.0.1(API 14)以降がサポートされます。また、SupportLibraryという形で、古いOSから新しいバージョンAPIが使えるようになっていましたが、これもサポートが打ち切られるはずです。

Android 2.3からの対応を謳っているアプリは、別バージョンを用意するかサポートを打ち切る必要があります。Googleは移行を推奨していますが、現世代とGingerbread時代ではUIが大きく異なり、1つのアプリで両方に対応するのは無理で、分けることになって手間がかかっていました。

11月のプラットフォーム別シェアを見ても、Android 2.3以前1.4%です。⁠Android 3.xは、シェアが0.1%以下でシェアに含まれていません)今回のサポート終了は、旧端末のサポートを打ち切る良い機会と考えることがあできます。

次、同じことがあるならば、Frameworkに手が加えられたAndroid 4.2 Jelly Bean以降になると考えられます。これは、Android 4.2が2012年11月にリリースされているので、5年以上経過の理屈を当てはめれば2018年の秋頃となるかもしれません。これもAndroidの断片化を解消するための一環と見れば妥当な措置です。

今週は、このあたりで、また来週。

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