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2017年5月第2週次期主力ディスプレイはアスペクト比16:9以上か

アスペクト比16:9以上が次期主力ディスプレイ?

Googleがアプリ開発者に対して、Samsung Galaxy S8シリーズやLG G6で採用されている16:9よりも縦に長いディスプレイをサポートするように呼びかけています。

Samsung Galaxy S8シリーズは18.5:9、LG G6は18:9と、新世代のハイエンド端末はいずれも16:9よりも大きいアスペクト比を持つディスプレイを搭載しています。こうした端末で未対応アプリを実行すると、画面の上下に黒いバーが表示されます。実用上は問題ありませんが、表示領域すべてを活かしきれていないのは気持ちの良くありません。

16:9以上のアスペクト比に対応する方法は、AndroidManifest.xmlの<application>要素で以下のように指定します。

<meta-data android:name="android.max_aspect" android:value="2.1" />

android:valueには、アプリがサポートする最大アスペクト比(長辺/短辺)で指定します。16:9以上のアスペクト比をサポートするには、2.1が推奨されています。この値とandroid:resizeableActivityにtrueを指定しないと、デフォルト値の1.86が使われてアスペクト比が16:9で動作するアプリになるので注意が必要です。

アスペクト比が変更されることで、UIデザインの再検討も必要になるはずです。

たとえば、操作系のコマンドを画面の上下に分けたデザインは、指を上下に移動して画面を覆い隠す時間が増えるので、画面下に集約するなどの検討が必要になるはずです。また、この流れでディスプレイの縦長化が進み、スコープ・サイズと同じ21:9のアスペクト比の端末が登場すれば、映画を楽しむときも上下に黒い帯が入らず画面いっぱいに表示できます。こうした新しい体験が得られるディスプレイの大型化は歓迎です。

Googleがアプリ開発者にサポートを呼びかけている理由は、2017年中のリリースとされているGoogle Pixel 2に、16:9以上のアスペクト比を持つディスプレイの搭載を睨んでいるのかもしれません。

GoogleがVoice UIを活用できる自作キットを発売

5月5日に、Googleは人工知能を活用したプロダクトが簡単に自作できるプロジェクト「AIY Project」を発表しました。

AIY Projectの第1弾として「Voice Kit」を発表しました。

キットには、ハコスコを彷彿させるダンボールケースに、物理ボタンとスピーカー、そして、Raspberry Pi 3 Model Bが含まれています。

このRaspberry Piに、Android Things Developer Preview 3.1をインストールして、Google Assistant SDKやCloud Speech APIを使って、Voice UIを活用した機器を自作してみようというワケです。ひらたく言えば、このキットとやる気さえあれば、Google Homeのようなものが自作できるというワケです。

Voice Kitは、米国のBarnes & Noble、英国のWH Smith、Tesco、Sainsburys、Asdaで販売されます。また、印刷板MagPi Magazineの57号の付録にもなっています。

面白そうなキットですが日本で容易に入手できる手段がなく、どうしても欲しい場合は個人輸入しかありません。日本での販売は日本語化の問題が残りますが、これを理由に販売しないのは惜しいので、そのままか簡易なものに留めて販売することを優先して欲しいものです。

そもそも、これが欲しいと考える人は、腕に相当な自信がある人だと思うので、当面はこうした売り方でも十分なはずです。

今週は、このあたりで、また来週。

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