Pixel Cが販売終了へ
昨年(2017年)12月28日に、Android PoliceがGoogle Pixel Cのオンラインストアでの販売を停止したと報道しています。
Pixel Cは、2015年12月に発売された10.2インチディスプレイのAndroidタブレットです。搭載CPUは、当時話題のNVIDIA Tegra X1が搭載されており、32GBと64GBのモデルがありました。また、周辺機器としてカバーキーボードが用意されており、ノートPCの代用、そして、SurfaceやiPad Proへの対抗製品として位置付けられて発売されました。残念ですが日本では販売されていません。
Googleは、端末アップデートを発売から3年としているので、Android 8.1 Oreoが動作する貴重なタブレットもアップデートは今年限りですが、これでAndroidタブレットが終了すると考えるのは早計かもしれません。
安価なAndroidタブレットの販売は堅調です。課題はPixel Cと同カテゴリのハイエンドタブレットで、IDCの調べでは、2017年第2四半期の段階で、Appleのシェアが30.1%となっています。以下は、Samsung(15.8%)、Huawei(8.0%)、Amazon(6.4%)、Lenovo(5.7%)となっており、これらを合計してAppleシェアを抜く数字になり、ハイエンドのタブレットの多くはiPadやiPad Proに流れていると考えられます。
こうした状況を受けて、Googleはタブレット戦略の見直しを進めているように見えます。たとえば、昨年発表された、Chromebookの「Pixelbook」は、タブレットのように使うこともできて、Androidアプリも動作します。Pixel Cの販売停止は、3年目になるので製品寿命が尽きたとも考えられますが、生産性を追求するツールとしては、AndroidタブレットではなくChromebookを押す流れに見えます。
タブレットをなかったものにすることはないと思いますが、iOSのような特別扱いにするのではなく、Chromebookの大きな画面を使って、複数のスマホアプリを使えたほうが良いと考えているのかもしれません。となれば、アプリ開発者は、きっちりスマホ対応をしたアプリを開発すれば良いので、アプリ開発がシンプルになったと考えることもできます。
OPPOが日本市場へ進出
これも昨年の話ですが、中国のスマホ大手であるOPPOが日本に参入すると日経新聞や産経新聞が報道しています。根拠は、OPPOが日本法人である「OPPO Japan」を2017年8月に設立したためで、2018年春には端末を投入すると言われています。
OPPOは、2004設立の広東省に本部を置く電子機器メーカで、傘下にはモバイル部門だけではなくAV部門も存在しています。AV部門のOPPO Digitalは、総輸入元・販売元であるOPPO Digital Japanがすでに設立されています。
OPPOといえば、シンプルデザインでバランスが取れ、コストパフォーマンスに優れる端末を販売しているのが特徴です。日本市場は、スマホが日用品化して価格やデザインが重視される傾向がより強くなったので、OPPOが広く受け入れられる可能性は十分にあります。先んじて展開している、Huaweiよりも早く日本に浸透する可能性も考えられます。
OPPOの日本進出でもうひとつ気になるがOnePlusです。
OnePlusは、OPPOの副社長によって設立された傘下のスマートフォンブランドです。OnePlusはOPPOとは違いハイエンド端末で、最新のOnePlus 5Tは、CPUにSnapdragon 835、メモリは6GBまたは8GB、ストレージは64GBまたは128GBとなっており、ノートPCと見間違うようなスペックを誇る端末を販売しています。
また、独自にカスタマイズしたOxygenOSを搭載しているにもかかわらず、OSのアップデートが迅速に行われるのも特徴です。結果、本国の中国だけではなく、アメリカでも人気の端末となっています。
OPPOの日本進出は、2020年には500万台に増加すると予想される年間販売台数を狙ってだと思いますが、これだけの台数であれば、多くはないとしても性能重視の端末が求められる可能性もあります。となればOnePlusの出番もあります。OPPOは、フルレンジがカバーできる手駒を持って日本進出を決めているので、2018年は目が離せない存在です。
今週は、このあたりで、また来週。