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2019年4月第3週東京ディズニーリゾート、アプリでファストパスが取得可能に

東京ディズニーリゾート、アプリでファストパスが取得可能に

東京ディズニーリゾートを運営するオリエンタルランドが公表している「2019年3月期 第3四半期決算 電話説明会」の質疑応答で、スマートフォン向けの統合アプリ「Tokyo Disney Resort App」を使って「ファストパス」が取得できるようになると返答しています。

Android向けの「Tokyo Disney Resort App」は、Playストアに公開されており、これまでは入園チケットが購入・管理できたり、ホテルのオンラインチェックイン、デジタルガイドマップを使ってアトラクション場所や待ち時間の確認ができます。

夏をめどに、このアプリにファストパスの発券機能が追加されます。

質疑応答の中で、混雑感に対する取り組みとして回答されているように、アプリで発券できれば、発券場所に出向いて列に並んでチケットを取得しなくて済むので、ゲストの利便性の向上につながります。また、5月にはパークの一部でWi-Fiが利用できる環境が整備されるようで、ファストパスのアプリ発券の下準備と考えられます。

海外ディズニーはどうだろうか?

フロリダのディズニーワールドでは、直営ホテルに宿泊するゲストに「Magic Band」と呼ぶRFIDが埋め込まれた腕輪型のウェアラブルデバイスが与えられます。

ファストパスは、これ紐づいておりアトラクションに入るゲート前に設置されている読み取り機にかざすことでパスを確認します。ファストパスの取得は、ウェブサイトかリゾートに設置されているキオスク端末を使います。また、直営ホテルに宿泊するゲストは、ウェブサイトを通じて60日前から取得できます。ディズニーワールドもAndroid向けアプリ「My Disney Experience」を配布しており、これでもファストパスの取得や管理も可能です。

ファストパスがデジタル化されているので、取得済みのものを別のアトラクションへ振り替えるなどもウェブサイトやアプリを使えば手元で行えるので、ファストパスに縛られることなく時間管理ができるのはメリットです。

また、Wi-Fiもパークやホテル問わず、リゾート内のどこでも使えるようになっており、昨年の段階では、よほどの人混みでなければ快適に使うことができるので、サイトやアプリを使ったファストパス管理もスムーズです。

Magic Bandは、パークチケットやホテルの鍵になったり、事前にクレジットカードと結び付ければ支払いも行えます。リゾート滞在中は、これだけを着けていれば用が足りてしまいます。

ここから商売上手のディズニーらしいところで、これをお土産として持って帰ることもでき、デコレーションするアクセサリがパーク内で売られています。図柄がディズニーキャラクターのバンドも販売されています。バンドは、ひとつあればこと足りますが、キャラクターになるとついつい手がでます。

東京でも始めてほしい

多くの人がスマホを持っているので、いまどきMagic Bandのような専用品は必要ないと考えることもできます。また、Magic Bandと同じようなことは、スマホとアプリの組み合わせれば実現可能です。

ただし、スマホアプリでは、スマホがなければ使えない云々となりますが、ここが論点ではなく、ゲストの体験がスマホの使い勝手に左右される部分です。この場合、自分たちが最良と考える体験をコントロールできません。

たとえば、AppleやGoogleは、自分たちが最高と考える体験を実現するために、スマートフォンのハードとソフトを自前で開発しています。これと同じ理屈です。ゲストは、最高のディズニー体験を期待してリゾートに訪れ、この満足度が高ければまた訪れます。小さいながらMagic Bandは、大きな役割を担っているように思えます。

冒頭の東京ディズニーリゾートが、アプリでファストパスを取得できるようになったもの、利便性は向上します。しかし、これ以上は期待できそうにないので、もう一歩踏み込んでいればとも考えてしまいます。ただ、東京ディズニーリゾートは何時でも混雑しているので、この解消が目下の課題で、これだけでもゲストの満足度が高くなると考えているのかもしれません。

今週は、ディズニーリゾートの話題に終始しましたが、このあたりで、また来週。

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