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2019年11月第4週Motorolaの折りたたみスマホ、NFC決済が本格化する兆し

今週のメイントピックは、Motorolaの折りたたみスマホ「RAZR」です。

もう1つは、Google PayがVisaタッチで決済可能になりました。これは、生活に影響をもたらしそうです。

Motorolaから折りたたみスマホ『razr』が登場

中国の北京で、LenovoグループのMotorolaが、折りたたみスマートフォン「razr v3」を発表しました。

RAZRの名前でピンと来る人は、年季の入ったガジェット好きです。

さかのぼると、RAZRは2004年に発売されたケータイで、当時は3Gも始まっておらず2Gケータイとして発売されました。薄型で近未来的なデザイン性の高い折りたたみケータイとして評価されて、累計で1億台を売る大ヒットしたケータイでした。

新型は、RAZRの名前を冠するので、当時と同様に薄型かつ近未来の要素も持ち合わせています。薄型に関しては、中央で折りたためるのも同じで、キーパッドのある側(手のひらの側)の根元に厚みがあり、ディスプレイ部分が極限まで薄くなっています。近未来の要素は、当時は端末デザインでしたが、新型では折りたたみディスプレイです。RAZRが持つイメージを現代技術を使い、うまく継承しまとめられている端末です。

スペックはミドルエンドだが、思いきりが良い

注目の折りたたみ可能なディスプレイは、OLEDの6.2インチ(2,142×876ドット)で、アスペクト比は21:9です。ディスプレイは継ぎ目のない1枚もので、ヒンジ部分はGalaxy Foldのそれと構造と似ている2段階です。背面にもOLEDの2.7インチ(600×800)のディスプレイが搭載されています。

搭載OSはAndroid 9 Pie、SoCはSnapdragon 710、メモリは6GB、ストレージは128GB、バッテリー容量は2,510mAhです。Galaxy Foldは、PCと比較してもヒケを取らないスペックだったのに対して、RAZRのスペックは、ミドルエンドのスマートフォン程度で平凡です。

Galaxy Foldがディスプレイを広げると、タブレット並のディスプレイサイズで使えることを訴求するのに対し、RAZRは折りたたみディスプレイを活かした使い方を訴求せず、折りたたむとポケットに入れても邪魔にならないサイズになることを訴求しています。Motorola自身がRAZRの再発明としており、わかりやすく思いきりの良い端末です。

やっぱり高い

アメリカとヨーロッパの一部で2019年11月から発売され、日本での販売は未定です。

価格は1,499USドルで、日本円に換算すると16万3,000円ほどです。Galaxy Foldと比較すると安いと感じますが、iPhone 11 Pro Maxの512GBモデルと同じくらいの価格です。

Google PayがVisaタッチで決済可能に

11月14日、ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社は、VisaデビットカードがGoogle Payに対応したと発表しました。

Google PayにVisaカードを登録すると、Visaタッチで決済可能な店舗で支払いが可能になります。対応するのは、ジャパンネット銀行、ソニー銀行、三菱UFJ銀行、りそな銀行、埼玉りそな銀行、関西みらい銀行が発行するVisaデビットカードです。タッチ決済時、10,000円までの支払いであればサインや暗証番号の入力は不要です。

国内向け端末の多くはFeliCaチップを搭載しており、これを利用したQUICKPay+やiDなどの電子マネーで決済できます。Visaタッチが登場したことで、FeliCaチップを搭載しないSIMフリー端末などでもAndroid 5.0以降でNFCを搭載していれば、キャッシュレスで決済できるようになります。また、機会は多くないものの世界200カ国で決済できます。ただ、使えるのがGoogle Payに対応した店舗ではなく、Visaタッチに対応している店舗なので使う時には注意が必要です。

もう1つ、Wear OS搭載のスマートウォッチはNFCを搭載する端末があります。

これで決済ができれば、Apple Watchが国内唯一の存在ではなくなります。しかし、Twitterに使えなかったとツイートしている方もいるので、現在は利用可能地域になっていない模様です。これがハード的な制約であれば諦めるしかありませんが、ソフトだけの問題であれば、ようやく開けた新たな道筋なので、皆の注目度が高いうちに対応して欲しいものです。

今週は、このあたりで、また来週。

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