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2020年4月第3週AndroidをノートPCに変える周辺機器「Mirabook」

AndroidをノートPCに変える周辺機器「Mirabook」

ハイエンドAndroidには、モニタに接続するとスマホをPCのように使えるモードを備えている端末があります。たとえば、Galaxy S8以降には、Windowsのように使える「DeX」が搭載されています。

DeXは、活用するには「DeX Pad」というドックを購入する必要があります。使うためには、これに加えて外部モニターとキーボード・マウスが必要です。

下準備に費用がかかるので、ここまでしてDeXを使おうとするのは、これまではパワーユーザくらいでした。しかし、新型コロナウィルスの影響で、テレワークが推奨されるようになり、自宅にPCを持たないユーザがスマホ中心の運用に限界を感じ、スマホをPCのように使える環境として注目する人が増えています。

こうしたユーザには、スマホと組み合わせてノートPCのように使えるデバイス「Mirabook」が最適です。もともとは、Indiegogoで出資を募っていたプロジェクトで、開発に3年の時間をかけて、ようやく「モノ」が登場してきました。

筆者は、国内で先行販売された端末を入手して、Galaxy Foldの組み合わせで使っているので、2回に分けて使い心地をご紹介します。

Mirabookとはなにか?

外見は、一般的なモバイルノートPCのようです。

しかし、搭載されているのはディスプレイとキーボード、タッチパッドだけで、CPUやメモリ、ストレージは非搭載でスマホのそれらが使われます。筆者が組み合わせて使っているGalaxy Foldは、Snapdragon 855、12Gバイトメモリ、512Gバイトストレージなので、スペックだけ見ればPCのようです。Mirabookとは、ケーブル接続でUSB-Cのインターフェースです。

ディスプレイサイズは13.3インチ、解像度はフルHDです。キーボードは英語配列で、ボタンがないタッチパッドを備えています。本体には、ステレオスピーカ、HDMI出力の他、USB 2.0×2、micro SDリーダが搭載されています。

バッテリで駆動するので、4,500mAhのバッテリを内蔵します。充電はUSB-Cです。駆動時間は最大で10時間で、バッテリは本体駆動用だけでなく、スマホの充電にも使えます。

本体サイズは、320×220×15mmで重さは1Kgです。

Mirabookは、どんなスマホでも接続できるわけではなく、デスクトップモードを備えているスマホだけです。たとえば、Samsung DeXやHuawei EMUIデスクトップが使えるスマホが対象です。また、USB-Cから映像出力できるスマホも接続できますが、この場合は画面のミラーリングになります。

The Mirabookイメージ
The Mirabookイメージ
公式サイトより)

DeXモードとは

SamsungのDeXも馴染みが薄いので、こちらも触れておきます。

これは、Samsung独自拡張で、Galaxy S8シリーズ以降のハイエンド端末に搭載されています。DeXでは、アプリを1つのウインドウで起動して、これを複数切り替えて使える、マルチウィンドウ・マルチタスクの環境です。操作は、キーボードとマウスで行い、画面にはマウスポインタが表示されます。

DeXが登場した当初は、対応アプリが少なく限られたアプリでしか恩恵が受けられず、不自由な環境という印象が強かったです。しかし、最近では多くのアプリが対応して、当初と比べれば不自由を感じることがなくなりました。

Mirabookを使うとなにが嬉しいか?

結論から書けば、2つが1つになることで手間が減るところです。

スマホとPCを使い分ける場合、それぞれで同じアプリが動作して、クラウド経由してデータ同期を取るのが使いこなしの必須条件です。わかりやすいところでいえば、Evernoteがこうした使い方です。MirabookはPCを使わないので、それぞれで同じアプリが使える必要はありません。また、環境が1つなので、クラウド経由してデータ同期をする必要もありません。

これだけでなく、OSやアプリのバージョンアップ、セキュリティパッチの適用など、少しずつ時間を削られる作業もスマホだけで済むので、本来やりたいことに時間を割けるのはメリットです。

通信環境にも同じことが言えます。PC用にモバイルルータを持ち歩いている方もいると思いますが、この必要はなくてスマホの通信環境が使えます。たとえば、今後、広がることが期待される5Gも、スマホが対応することでいち早く導入できます。LTE内蔵のノートPCと同じように、外出先でもネットへの接続状況を気にすることなく使えます。

今回は、概要紹介だけになりましたが、次回は使い勝手をご紹介します。

今週は、このあたりで、また来週。

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