Android 11正式リリース
9月8日、GoogleはAndroid 11の正式版をリリースしました。
Android 11は、新型コロナウィルスの影響を受けて、開発スケジュールに遅れが出たり、人種差別と警察官の暴力に対する抗議デモを受けて、予定していたベータリリースを延期したりと、これまでになく世相の影響を受けたAndroidになりました。しかし、大きな遅れなくリリースされました。残す大きなイベントはPixel 5の発表のみです。また、AOSPにもAndroid 11のソースコードがプッシュされています。
アップデート中国勢が頑張りを見せる
アップデート対象は、Googleの端末ではPixel 2/3/3a/4/4aが対象です。発売直後のPixel 4aは、Android 11の配信が初のアップデートとなりました。
現時点では、Googleの端末以外は機種名が明らかになっていませんが、OnePlus、Xiaomi、OPPO、Realme向けにアップデートが配信されることが発表されています。
中国勢は、早々とアップデートを公表して頑張りをみせています。
対象メーカの端末は、ベンダの独自実装とOSのフレームワークを切り離して、OSアップデートの提供を容易にする「Project Treble」に基づいて端末が開発されているために、今回のように早い段階でアップデートを公表できるのかもしれません。いずれにしてもAndroidは、中国が開発の中心地で中国メーカ抜きには考えられないのが現状となりました。
他陣営の状況は?
Samsungの端末は、ベンダの独自実装部分が大きいと言われています。
そのSamsung端末に搭載されている「One UI」は、Android 11をベースとする3.0が、近く米国と韓国のユーザを対象にしてパブリックベータを開始する予定だとAndroid Centralが報じています。
One UIのパブリックベータは、その年にリリースされたSシリーズのフラッグシップを対象としているので、今年はGalaxy S20、S20+、S20 Ultraが対象です。パブリックベータの提供は米国と韓国が優先されますが、中国、ドイツ、インド、ポーランド、英国でも提供を予定しているようです。
パブリックベータを予定している段階なので、OneUI 3.0のリリース時期や対象端末などは不明ですが、Android 10をベースにしたOneUI 2.0がGalaxy S10シリーズ向けにリリースされたのが2019年12月17日です(ベースのAndroid 10は、同年9月3日にリリースされています)。
その後、2.1、2.5とアップデートを実施して対象端末を増やしていきました。OneUI 3.0も同じようにリリースされるとすれば、今年の12月にS20シリーズ向けがリリースされて、年明けには対象端末が拡大されそうです。
他、人気のSONY Xperiaは正式な情報は出ていませんが、噂話によればアップデートの対象機種は、Xperia 1以降の端末で、Xperia 5 II、Xperia Pro 5G、Xperia 1 II、Xperia 10 II、Xperia 1、Xperia 10 Plus、Xperia 10とする話もあります。
国内メーカの中で最近勢いのあるシャープは、アップデートではありませんが5G対応の「AQUOS sense5G」でAndroid 11を搭載することを9月10日に発表しました。シャープは、2年間のOSアップデートを保証する端末があるので、これらにはAndroid 11へのアップデートが提供されるはずです。
Android 11(Go Edition)もリリース
Android GoもAndroid 11ベースとなり、10月から順次アップデートが提供されます。これには、Android 11の機能の一部が実装されるのと、ジェスチャー操作に対応するのがハイライトです。
今週は、このあたりで、また来週。