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2021年1月第2週Galaxy Unpackedへの期待とAndroid Thingsがひっそり終了

新年あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

2021年始イベントの状況

2020年12月、米ファイザーが開発したコロナウィルスワクチンの承認申請が行われました。承認されれば、3月には接種が始まる可能性があるとされています。

とは言え、コロナ禍はいまだ続いています。

毎年、年明けに米国ラスベガスで開催される技術見本市「CES」は、オンラインによるオールデジタルでの開催になりました。オンライン開催を決定したのは2020年7月ですが、何万人もの人が安全に集まって商談はできないとの考えての判断となりました。この時点で、半年先の話ですが現在の状況をみれば英断です。

他、年明けのイベントと言えば、Samsungの新製品発表会「Galaxy Unpacked」も行われます。昨年の開催は2月12日で、フィジカルイベントが行えるギリギリのタイミングでした。今年のGalaxy Unpackedはオンラインとなるはずで、イベントに先だって、新端末への期待を煽る動画も公開されました。

発表される新端末は、Galaxyシリーズの最新作「Galaxy S21」と言われています。これに搭載されるSnapdragon 888は、従来のSnapdragonシリーズと比較して、シングルスレッド性能が改善されているので、どれだけのパフォーマンスを示すのか楽しみです。

昨年、Appleが映画のように作り込んだクオリティの高いオンラインイベントを行いました。これは、オンラインイベントの水準を引き上げと言っても過言ではないので、新端末以外にもSamsungがどういった体裁でイベントを開催するのか見所になりそうです。

同じ1年にはならない

人を集めてるイベントは、新たな開催方法の模索が続いています。

Glaxy製品開発はコロナの影響を受けたものもありますが、最低限の接触で開発を進めるスタイルを1年かけて模索してノウハウを蓄積しているので、仮に同じ状況下が続いたとしても、今年は違った結果が残るのではないかと楽観視しています。

Android Thingsが2022年で終了

2020年のニュースにはなりますが、Googleが開発するIoT向け汎用OS「Android Things」を終了する方針を発表しました。業界には、インパクトを残せないままでの終了です。

2016年に正式発表されたときは、コンシューマ向けのIoT機器などで利用されることが想定された汎用のOSとしていました。また、Androidエコノミーの一部と位置付けられており、Androidアプリで使う開発ツールや開発のノウハウが活かせることをウリにしていました。

しかし、Android Thingsを採用製品が増えず、2019年にはスマートスピーカやスマートディスプレイ用のOSとして特化することが発表されました。自社のNest MiniやNest Hubで使っているかは発表されていませんが、使われていないようです。この時点で、すでに当初の勢いはなく、いま思えば惰性で開発が続けられていたとも言えます。

今後は、2021年1月5日に新規プロジェクトのサポートが停止されて、1年後の2022年1月5日にすべてのプロジェクトで使えなくなります。組み込み機器のOSにしては、早いテンポでクローズされるので、この点だけみてもあまり使われてなかったことを察することができます。

このように、既存のOSエコノミーの一部として登場するOSは、既存OSの助けもあり立ち上がりは良いのですが、期待したほどの成果を残せていないものが沢山あります。たとえば、Windowsエコノミーの一部として登場した「Windows CE」もそうです。

Windows CEのアプリ開発は、デスクトップのアプリ開発同様にVisual Studioが使えてエミュレーターも用意されました。当時、この周到さに流石Microsoftと唸りをあげたのを思い出します。開発言語にC/C++を使いWin32 APIが使えたので、Windowsアプリの開発で得たノウハウも相当な割合で活かせて、デベロッパーの参入障壁を下げていたのもAndroid Thingsとの共通点があります。

ただ、Windows CEは、Android Thingsのように振るわないことはなく、勢力を作っていた時期もあいました。Microsoftの戦略ミスが無ければ、既存OSのエコノミーから生まれたOSとしては、少ない成功例になっていたかもしれません。

今週は、このあたりで、また来週。

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