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2021年3月第1週低価格キワモノ路線もAndroidならばアリ(後編)

ディスプレイが折り畳み式だったり一部が回転するなど、近年はユニークなギミックを採用するスマホが見られるようになりました。こうしたスマホはハイエンド端末と同等の価格設定で、気軽に手が出せる代物ではありません。しかし、Androidの世界は奥深いもので、ユニークかつ手頃な価格の端末も存在します。今回は、こうした端末を取り上げる回の後編です。

Samsung DeXを活用するデバイス

近年は、スマホの性能がノートPCに肉薄するようになり、Windowsのように複数のアプリを起動して使うデスクトップモードの注目が高まっています。たとえば、Samsungは、独自機能としてGalaxy S8シリーズから「Samsung DeX」を端末に搭載しています。

Samsung DeXを活用してノートPCのように使える「Mirabook」「NexDock」は、一見するとノートPCのようですが、CPUやストレージを搭載していないので単体では成立せず、USB-Cケーブルでスマホと接続することで成立して、大きなディスプレイとキーボード、タッチパッド、その他のインターフェイスが使えます。

こうしたデバイスが話題になると、右へならえで同種のコンセプトの製品が登場するのがAndroidの常です。今回、取り上げる「UPERFECT X」は、MirabookやNexDockと同じコンセプトで、できることも似ています。

UPERFECT Xのスペック

UPERFECT Xのスペックに触れておきます。

ディスプレイは、IPS 13.3インチの1,920×1,080ドットで、リフレッシュレートは60Hzです。タッチパネルも搭載しており、10点のマルチタッチに対応します。他の入力デバイスは、英語配列のバックライト付き84キーのキーボードとトラックパッドを搭載しています。ケース素材はアルミで、サイズは307ミリ×209ミリ×16ミリ、重さは1.2kgです。

インターフェースは、miniHDMI、microSD、USB-Cです。miniHDMIは入力用だと思われます。USB-Cはスマホとの接続用です。

10,000mAhのバッテリを搭載しており、ディスプレイやキーボード、トラックパッドへ給電するので個々のデバイスでバッテリ管理の必要がありません。また、接続したスマホへも給電ができるので、モバイルバッテリとしても活用できます。

今すぐ買えるのは魅力

MirabookやNexDockは、スタートアップが開発する製品の常で製品供給は安定しておらず、長らく予約中だったり、在庫切れが長らく続く状況です。

UPERFECT Xは、AliExpressで製品名で検索すると注文可能なショップが見つけられます。価格は、3万円を少し超えるくらいです。注文しても中国からの発送なので、手元に到着するまで少し時間はかかりますが、いま買える製品です。

Wireless DeXに対応したディスプレイ

AliExpressのGeekwei Storeが販売するモバイルディスプレイは、今考えられるだけの機能を持った多機能な仕様です。

ディスプレイサイズは15.6インチ、解像度は1,920×1,080ドット60Hzで、パネルはIPSです。10点のマルチタッチに対応して、画面の占有率は92%の狭額縁でsRGBとHDR10にも対応します。ステレオスピーカ、10,500mAhのバッテリも搭載し、重さは1140gです。

このディスプレイの特徴は、接続インターフェースの多さで、HDMIやUSB-Cのケーブル接続だけでなく、ワイヤレス接続のMiracast、AirPlay、DNLAにも対応します。Miracastに対応するので、Wireless DeXにも対応することになります。

先で取り上げたUPERFECT Xはケーブル接続ですが、これはワイヤレス接続ができるので、タッチパッド付の折り畳み式のBluetoothキーボードを組み合わせれば、フルワイヤレスの環境が構築できます。ひとつ残念なのは、ディスプレイサイズが15インチで持ち運ぶには少し大きいので、これの13インチ版があれば、すぐにでも飛びつくところでした。

今週は、このあたりで、また来週。

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