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2021年7月第3週巻き返しのときがやってきた。まずはGalaxy Watchから

6月28日、SamsungがMWC 2021のバーチャルイベントで、新しくなるWear OS by Google(以降Wear OS)を搭載するGalaxy Watchの概要を紹介しました。

YouTubeに投稿された動画では、新しいGalaxy Watchがどういったものになるか紹介しています(※13:47ごろから17:17ごろまで⁠⁠。

新しいWear OSは、2021年のGoogle I/Oで発表された、Galaxy Watchに搭載しているTizenと統合されるもので、これが新たなスマートウォッチ用OSとなります。この統合で、バッテリー駆動時間が大幅に改善され、最新のチップセットと使うをアプリの起動時間は、30%高速化が見込めるようになります。新しいGalaxy Watchが初搭載の端末です。

新しいWear OSでもSamsungらしい体験が得られる

Samsungのスマートフォンやスマートウォッチには、独自ユーザインタフェースの「One UI」を搭載しており、Samsungが考える最良のユーザ体験をさまざまなデバイスで得られます。最新版は「One UI 3」で、筆者が愛用しているGalaxy FoldにはOne UI 3.1が搭載されています。これが「One UI Watch」という名前でWear OSにも展開されることになっており、新しいWear OS搭載のGalaxy Watchでも、Samsungの端末らしいユーザ体験が得られます。

余談ですが、Wear OSはベンダ独自のカスタマイズを禁じていたはずですが、新しいWear OSでは、Samsung独自のOne UI Watchが搭載されるのでカスタマイズを許容するようです。

Wear OSを採用するベンダには、タグホイヤーやルイ・ヴィトンがあります。ベンダー独自のカスタマイズが可能になれば、こうしたハイブランドの個性を強調するカスタマイズを行う端末が、登場する可能性もあり楽しみが増えました。

スマホとの連携がより密になるのも注目ポイント

One UI Watch以外で注目すべきは、スマートフォンとの連携がより密になったところです。

たとえば、スマートフォンの時計アプリで、ソウルとバルセロナの時刻を表示するように設定すると、この設定がスマートウォッチにも同期されて反映されます。この逆も可能で、たとえば、スマートウォッチで設定した着信拒否設定がスマートフォンにも反映されます。

アプリ関連では、Google関連のアプリがGalaxy Watchでも使えるのが大きなトピックです。これだけなく、Playストアのエコシステムが搭載されているのでストアで公開されているアプリは、新しいGalaxy Watchで使えることになります。これまでのSamsung独自ストア「Galaxy Store」が引き続き使えるのかはは不明ですが、Playストアが使えるのは歓迎です。他、スマートフォンにインストールしたアプリがスマートウォッチに対応していれば、アプリが自動でインストールされるようになります。

健康管理機能は、これまでのGalaxy Watchと同様でSamsung Healthが受け持つことになるようです。

Galaxy Watchシリーズは、Galaxyシリーズとの組合せであれば密度の高い連携が可能でした。よって、現行のGalaxy Watchユーザーは、新機能に大きな驚きはないと思いますが、長らく変化のなかったWear OSのユーザーは、いっきにモダンになった印象を持つはずです。

Wear OSを搭載してもGalaxy Watchは、これまでのGalaxy Watchの延長線上にある製品なので、これまでのユーザであれば変わりなく使えそうです。Wear OSを使うユーザーもPlayストアが使えることで、アプリ資産を無駄にすることなく乗り換えできそうです。

より詳しい情報は、8月11日に開催されると言われているGalaxy UNPACKED 2021を楽しみに待つことにしましょう。

積極的に選べるようになった

Androidとの組み合わせて使うスマートウォッチは、決定版が不在でしたが新しいGalaxy Watchがこの座を得ることになりそうです。唯一、健康管理を重視するならばFitbitを選ぶことになりますが、これもGoogleが関わる製品なので急に包囲網が強まった感じもします。選択肢は、そう多くありませんが、ここに来て選べる端末は、どれも秀逸で粒が揃っています。

今週は、このあたりで、また来週。

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