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2021年9月第5週MicrosoftのAndroid「Surface Duo 2」発表

9月22日、Microsoftは新しいSurfaceシリーズの発表会を行いました。この連載的に気になるのは、2画面Androidデバイスの「Surface Duo 2」なので詳しくみていきます。

2画面がMicrosoftの答え

初代モデルは、登場した時点でひと昔前のハードウェアスペックであったこと、2画面の物目珍しさはあったもののソフトウェアの作り込みが甘かったために良い評価が得られていません。それでも、後継機をリリースしたので、これがMicrosoftの信じる道ということになります。

まずは、ハードウェアのスペックから見ていきます。

SoCはQualcomm Snapdragon 888、メモリは8Gバイト、ストレージは128~512Gバイトです。5G通信対応、12MPのインカメラと背面に広角・望遠・超広角のトリプルカメラを搭載します。

ディスプレイは、5.8インチ 1,344ピクセル×1,892ピクセル 有機ELディスプレイを2枚搭載、1つのディスプレイと使うと、8.3インチ 2,688ピクセル x 1,892ピクセルの扱いです。401PPI、最大輝度800ニト、最大90Hzのリフレッシュレート、DCI-P3、HDRに対応します。

サイズは、閉じた状態で92.1mm(横)×145.2mm(縦)×11.0mm(厚み⁠⁠、開いた状態で184.5mm(横)×145.2mm(縦)×5.50mm(厚み)で、重さは284gです。搭載バッテリの容量は、4449mAhで、動画再生で最長15.5時間、通話は28時間です。価格は1499.99USドルからです。

フラッグシップに求められるスペックを持っています。

10月21日発売となれば納得のうえでの購入となりますが、米国などの一部の地域に限った話です。国内販売は、2022年の前半が予定されているので、初代と同じとは言わないにしても、夏ごろの発売であればハードスペックが見劣りする可能性はあります。

デザインが洗練され、気の利く仕組みも搭載

サイズ感は初代と同じですが、ベゼルが薄くなった分だけディスプレイが大きくなっています。また、少々野暮ったかったデザインは、エッジが取れて丸くなり洗練されました。

新たに追加された仕組みとして、2つのディスプレイをつなぐヒンジの外側(背中の部分)に小さなディスプレイを搭載しています。これは、アイコンと数字で通知を表示します。この他にも通話中やバッテリー充電中は、カラーバーを表示して状態を示す機能も備えています。

Galaxy Z Flip 3も、本体の外側に小さなディスプレイを搭載しています。

ディスプレイを内側に折りたたむ端末では、閉じると情報伝達手段が無くなるので致し方なしとも言えますが、作り手のセンスが問われる部分になりそうです。

引き続き、最適化アプリの開発へのサポートは手厚い

最適化したアプリを開発するために、MicrosoftはSDKと関連するドキュメントを公開しています。

ディスプレイのヒンジ角度やディスプレイがシングル・デュアルのときのレイアウト管理、1または2両画面を指定してレンダリングできる機能が提供されているなど、開発者向けのサポートの手厚さは、さすがのMicrosoftと言ったところです。

先のヒンジのディスプレイは、開発者がアクセスできるのかわかりませんが自由にコントロールできるのであれば、おもしろいアプリが登場するかもしれません。Kindleアプリで言えば背表紙がほしいですよね。

初代は売れなかったので、最適化アプリがあまり聞こえて来ませんでしたが、Surface Duo 2のWebページでは、最適化されたアプリが紹介されています。

中には、Microsoft Edge、Instagram、TikTok、Waze、OneNote、Kindleなどがあります。たとえば、Microsoft Edgeは、ふたつのディスプレイを使い、PCで言えばウインドウを2つ並べたような状態で使えたり、Kindleは、ページが左右のディスプレイに分かれて、文庫本も持って読書する体験が得られます。

初代よりも仕上がった印象を受けるSurface Duo 2、登場が楽しみです。

今週は、このあたりで、また来週。

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