Pixelシリーズには、Android 12の配布が始まったのでアップデートして使っている方も多いはずです。
筆者は、なんやかんや理由をつけて、Pixel 6 Proを入手してAndroid 12を使い始めました。使い始めて1週間を超え、新鮮に感じる期間は過ぎて冷静に見れるようになったので、Android 12のお気に入りの部分を紹介しておきます。
よりダイナミックになった
Android 12からの新デザイン言語「Material You」のベースとなったMaterial Designは、操作に対するリアクションを現実世界にもある動きで示すのが特徴のひとつです。Material Youでは、あらゆる操作に対して、当然と言わんばかりにアニメーションでリアクションを返します。見逃しそうになる部分もたくさんあるので、宝探し感覚でアニメーションする操作を探すのも面白いかもしれません。
Material Youのウリでもある、UIのテーマカラーやアクセントカラーを壁紙からピックアップする機能は、とんでもない色の組み合わせを選択することもなく、UIパーツが統一感のある色調になります。
この機能はPixel 6であれば、ホーム画面の長押しで表示されるメニューの「壁紙とスタイル」にある「壁紙の色」で変更できます。ここで提示される選択肢は、設定した壁紙で数が変わるので、ルールに基づいて提示していることが分かります。
UIの色が統一されると、ホーム画面のアプリアインコンも統一したくなります。これも先の「壁紙とスタイル」で「テーマアイコン」をオンにすると、アクセントカラーを背景にしたアイコンに切り替わります。ただし、これはアプリの対応が必要で、すべてのアプリが変更されるわけではありません。
安心して使えるようになった
Android 12からは、カメラやマイクにアクセスしていると、ステータスバーに使っていることを示すインジケータが一時表示され、その後は点の表示に切り替わります。また、クイック設定パネルでは、カメラとマイクへのアクセスを無効にできます。
この状態でアプリがカメラかマイクを使おうとすると、ユーザに許可を求めるダイアログを表示します。
もう1つ、設定アプリの「プライバシー」の「プライバシー ダッシュボード」では、24時間以内で、位置情報やカメラ、マイクなどにアクセスしたアプリが時系列で確認できます。また、設定アプリの「プライバシー」で「クリップボードへのアクセスを表示」をオンにすると、クリップボードをアプリが読み取るとトーストで表示されます。
どれもユーザが気にかけて操作し、確認する必要はありますが、これらがあることで、意図しないタイミングでアプリがカメラやマイクにアクセスしていることを確認できます。プライバシーに対するスタンスは、iOSと比較されることが多々ありますが、こうした機能が揃ったことでより安心して使えます。OSやアプリなどの動きに対して透明性が高まるのは、ユーザにとってはメリットです。
たとえば、統計データをもとにして、特異な動きをすればユーザに気付きを与えるようになれば、もっと安心して使えそうです。
あるあるの機能もある
ディスプレイの輝度を最低よりもさらに下げる機能も備えています。
これは、設定アプリの「ユーザー補助」―「さらに輝度を下げる」で設定できます。就寝前にスマホを使うとディスプレイが眩しいと感じる「あるある」を防げます。
もう1つ、画面の自動回転で顔の向きを検出して回転するようになります。
たとえば、ベッドで横になっている時で、顔の向きに対して端末の向きが同じ縦であれば自動回転しなくなります。これは、設定アプリの「ディスプレイ」―「画面の自動回転」にある「顔検出を有効にする」をオンにします。これで、横になった後で画面回転をオフにする「あるある」を防げます。
どちらも、あるあるのユースケースでハマれば便利に使えます。
しかし、有効になりそうな場所がベッドルームです。デジタルウェルビーイングが注目されて、一定の距離をおいてデジタルデバイスを生活に取り込むことが推奨される状況で、一連の機能は相反するようにも感じます。
じわじわ好きになる
Androidには、もう把握できないほどの機能が搭載されています。
こうした状況でパーソナルとプライバシーを軸に開発されているAndroid 12は、良いアプローチをとっているのではないかと感じています。取り上げた機能は、じわじわと好きになるものばかりで筆者は結構好きです。この路線、しばらく続けてほしいです。
今週は、このあたりで、また来週。