Androidの2022年は、まわりと良い関係を築く年になる
少し出遅れましたが、本年もよろしくお願いします。
さて、年初めの話題と言えば、アメリカのラスベガスで開催されている「CES」です。かつては家電見本市と呼ばれていましたが、現在は電気自動車までもが発表されるイベントに拡大しています。
このCES 2022の開催に合わせて、GoogleがAndroidを含むデバイス間の連携をより強化する取り組み「Better together with Android and beyond」を発表しました。
これを「なぜ、今ごろ?」と思う方もいるはずです。
たとえば、WindowsとAndroidの間で連携ができる「スマホ同期」がありますが、これはMicrosoftとデバイスメーカが協力して提供する機能です。Googleが提供するデバイス間連携は、ChromebookとAndroidの間ではありますが、これ以外では少なくようやく本腰を入れ始めたといった感じです。
Fast Pairをアップデート
2017年からGoogleが提供する、Bluetoothヘッドフォンと素早くセットアップして接続できる「Fast Pair」が、サポートデバイスを拡大して活用場面を広げるアップデートを検討しています。
まず、接続する対向デバイスがAndroidだけでなくGoogle TVやAndroid TVへも拡大されます。これらを搭載するスマートTVは多くあるので、Fast Pairが使えるようになれば、いまよりも気軽に迫力のある音響でコンテンツが楽しめるようになります。
また、AcerやHP、IntelなどのPCメーカと協力して、WindowsとAndroidデバイスの接続にFast Pairを使うことを検討しています。これで接続すると、Bluetoothデバイスの共有だけでなく、テキストメッセージの同期やNearby Shareでファイル共有(macOSも入れて欲しいです)ができるようになります。
スマートホームデバイスとの接続にもFast Pairの活用が検討されています。
スマートホームデバイスのセットアップは、まだ面倒なので簡略化する試みは大歓迎です。Googleアシスタント、Alexa、HomeKitの相互乗り入れがMatter規格で始まろうとしているので、これも規格に含めて普及を推進していただきたいです。
Wear OS 3デバイスを活用
Wear OS 3搭載デバイスでAndroidデバイス(スマートフォンやタブレット)をアンロックする機能が実装されます。今のところ恩恵を受けるのは、Galaxy Watch 4のみですが、この機能は数ヶ月以内に実装される予定です。
冒頭で取り上げたブログエントリでは、Wear OSデバイスでアンロックパターンを入力してロック解除して近づける(?)と、スマートフォンのロックが解除されるデモ動画が公開されています。同じ方法でWindowsもロック解除できるようになれば、使い勝手が良くなるはずです。
Androidには「Smart Lock」という機能があります。これは、ペアリング済みのBluetoothヘッドフォンが接続されると、Androidデバイスをアンロックする仕組です。
Wear OSを使ったアンロック機能とは、仕組みと意味合いが異なりますが、ユーザからすれば似た機能に見えます。似た機能のどちらを選ぶかをユーザに委ねるのはらしいアプローチですが、紛らわしいので古い仕組みのSmart Lockが廃止されるのかもしれません。
まだ、その他にもある
車のデジタルキーをリモートで貸し出す機能が、今年中に実現される見込みとされています。他、車関連では、Volvoの車からの導入となりますが、Googleアシスタントを使って、リモートで暖気やロック解除できる機能が提供されます。
他、デバイス間で共有するBluetoothヘッドフォンを、状況に応じて適切に自動切り替える機能が実装予定となっています。
今回の取り組みは、Google一社だけでなく周囲を巻き込んで進めていく必要があるので、今年中にどれだけ実現するか……との感想が残りますが、1つずつでも実現されれば、より良い未来になるのは間違いないので期待したいです。
今週は、このあたりで、また来週。