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Microsoft BandならApple Watchの遅延問題からおさらば?

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Microsoft Bandで残念なのは……

逆に,Microsoft Bandの残念なところはまず日本語に対応していないこと。そのためスケジュールのアラートがきても,予定のタイトルが日本語の場合は文字化けしていて何の予定なのかがわかりません。もちろんメッセージの通知についても同様です。筆者はメールの通知については煩わしいため,スマートウォッチには求めていませんが,カレンダーのアラートが日本語で表示されないのはかなり残念です。

通知系の機能は日本語だと文字化けしてしまう

通知系の機能は日本語だと文字化けしてしまう

次に,バッテリもApple Watch同様あまり持ちません。1日半は使えても,2日間は持たないという感じです。充電に必要なUSBケーブルは,時計側の端子がこの製品独自の特殊なものであり,日常的によく使われているケーブルで代用ができないというのがさらに不便なところです。

バッテリの持ちが良くなっていくのか,あるいは充電用のケーブルが使い回しがしやすい標準的なものになったり,安価で入手しやすいものにならないと充電の煩わしさが,こうした製品の利便性を上回ってしまうことになってしまいます。

Microsoft Band独自の充電ケーブル

Microsoft Band独自の充電ケーブル

最後に,これも日本ならではの欠点ですが,Microsoft Bandは技適マークを取得していないため日本での利用は電波法違反となる可能性があります。ただし,Microsoft BandにはBluetoothの通信をオフにする機内モードがありますので,こちらをオンにすることで法的な問題はなくなります。

とはいえ,この状態ではデータをスマホやクラウド上にアップロードすることができず,アプリの更新や変更を行うことはできません。

総括すると199ドルと安価で,高価なApple Watchに比べる手軽に使えるフィットネス用機器として気軽に扱える機種です。一方でPebbleよりも機能が絞られており,逆に言えば,フィットネス用途がいらない人にはできるのは最低限の通知と時計としての機能くらいです(睡眠時間の計測や,お天気情報の表示といった機能などもありますが⁠⁠。

スマートウォッチ全体で考えると「スマートウォッチには多機能性が必要なのか」という議論も耳にします。Apple Watchのように多彩なことができるようになったとしても,スマホでできるのであれば,スマホでかまわないという意見もありますし,⁠多機能になることで)価格が高価になってしまうよりも,シンプルな機能にとどめ,フィットネス製品として作り込んだほうが良いという意見もあります。

この,Microsoft Bandは後者の哲学が盛り込まれた製品と言えるでしょう。

ですので,日頃からスポーツを行っている人や健康を気にしている人にとってはシンプルで使いやすい端末です。たとえば,ランニングをしているのが日課であるような人には,スマホなしでもGPSがついており,毎日のランニングの記録を取ることができるこの製品はとても魅力てきな端末となります。逆に,スマートウォッチに多機能な役割を求めている人には物足りないでしょう。

すべてはビッグデータのために?

さて,この製品はいつ日本語対応して出てくるのでしょうか? 筆者はこの初代Microsoft Bandが日本市場向けに発売されることはないだろうと考えています。日本で発売されるとしたら二代目以降となるのではないでしょうか。

というのは,この製品を利用してみて強く感じてみたのが,この製品はMicrosoftがさまざまなユーザの健康情報を収集し,ビッグデータ活用の事例として経験値を積んでいくためのパイロット版的存在だと感じたことです。

ウェアラブルの製品がセンサーとして広く世界中にばら撒かれていくことで,将来的にどのようなビジネスが生まれていくのか。Microsoft Bandは,そうしたビジネスへの布石として出てきた製品であり,まだまだパイロット版的な位置づけではないかと感じました。

Apple Watchの発売や,Android Gearの動きを見ながら,Microsoftが次にどんな手を考えているのか。そうした次の動きが楽しみになってくる製品です。

著者プロフィール

美谷広海(みたにひろうみ)

1975年フランス生まれ。引越し歴14回。ゲーム,モバイル,Webとデジタルコンテンツの企画,プロデュースを行い,Webサービスの海外進出、海外から日本への事業展開に従事中。ブログは『Fool on the Web』。海外に日本のIT情報を紹介するasiajin.comにも参加しています。

メールは hiroumitani@gmail.com

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