新春クイズ その2
今回紹介するクラウドストレージのSkyDriveにWebブラウザーからアップロード可能なファイルのサイズは300MBまで……と、ヘルプ センターに書いてあります。では、300MBぴったり+1byteのファイルはアップロードできる? できない?
答えは最後です!
クラウドストレージ「SkyDrive」
今日と明日は、エンドユーザー向けのクラウドストレージ サービスSkyDriveを中心に紹介します。SkyDriveは、以前からあるサービスですが、Windows 8時代では、これまでよりも重要な役割を担うサービスです。
SkyDriveは、https://skydrive.comのWebサービスを中心とし、各デバイスやプラットフォーム向けにSkyDriveアプリが提供されています。今日はSkyDriveのWebサービスを中心にみて、明日はWindows 8アプリをみてみましょう。
SkyDrive.comは、タッチでも操作しやすいWindows 8ライクなデザインに昨年から変わっています。
Windows 8では、Microsoftアカウント(旧Windows Live ID)でWindowsにログオンできるようになりました。これを利用していると、SkyDriveにサインイン操作不要ですばやくアクセスでき(シングル サインオン機能)、便利に使えます。
さて、SkyDriveを次の項目にわけて紹介します。
- ストレージとWebアプリ
- デバイス間の同期
- ファイルの共有
それでは、順にみていきましょう!
ストレージの機能
容量
SkyDriveの容量は、7GB(※)まで無償で使え、容量の追加購入もできます。現在の容量のプランは、20GB・50GB・100GBの追加で、年間800円・2000円・4000円です。使用している容量は、容量の管理からわかります。
最大でも100GBの追加のため、RAW画像の保管などには向いていません。プレゼン資料などの文書や、友人間で共有する写真のストレージといった目的で使うのが良さそうです。
ファイル操作
フォルダー・ファイルの作成やコピー、ファイルのアップロードやダウンロードなど一連のファイル操作がWebブラウザーからできます。
Webブラウザーと思って操作すると気付きづらいかもしれませんが、コンテキストメニューや、ドラッグ&ドロップによるフォルダーやファイルの移動、Webブラウザーへのファイルのドロップでアップロードといったこともできます。
また、ごみ箱もあるので、誤って削除した場合も元に戻せます。
グループとアカウントのリンク
ここで簡単な容量アップを紹介しておきます。「グループ」機能を使えば、別途グループ用のストレージ1GB分が使えます。
また、複数のMicrosoftアカウントを所有していれば、アカウントごとにSkyDriveが使えます。Microsoftアカウントの設定(※)でアカウントをリンクしていれば、アカウントの切り替えも簡単です。
ただし、これらの方法は、WebブラウザーでSkyDriveにアクセスする場合に有用です。この後に紹介するSkyDriveアプリの同期では、グループや複数アカウントに対応していません。
SkyDriveとWebアプリ機能
WebのSkyDriveは、写真・ビデオのビューワーとしても使え、スライドショーの再生もできます。また、メディア系のファイルは、カメラや撮影情報などの情報も表示されます。
そして、Excel・Word・PowerPointなどの文書ファイルは、Office Web Appsと連携して、すばやくドキュメントの内容を確認、また編集もできます。ファイルを共有すれば、複数人で共同編集も可能です。
ここでは、新しいOffice Web AppsのExcel surveyを少し紹介しておきます。SkyDriveから簡単にアンケートの作成ができるようになりました。「作成」メニューを見てください(※)。
Excel surveyでは、アンケートを作成し、共有して回答を受けられます。結果は、Excelに自動的にまとまり確認できます。類似サービスはGoogleフォームですね。ぜひ、試してみてください。
すべてのデバイスで同期
SkyDriveアプリを使うと、PCやモバイル間でファイルの同期が可能です。さまざまなプラットフォームでSkyDriveアプリが提供されていますが、いくつあるか知っていますか? 現在は、次のプラットフォーム向けのアプリが用意されています。
- Windows(デスクトップ アプリ)
- Mac
- iPhone
- iPad
- Android
- Windows Phone
- Windows 8/RT(Windowsストア アプリ)
- Xbox 360
SkyDriveアプリは、プラットフォームによって機能は異なっています。写真を撮影して、SkyDriveにアップロードする機能など、モバイルならではの機能を実装しているものもあります。
Windows Phoneは、SkyDriveアプリも提供されていますが、OS自体にもSkyDrive連携機能が付いています。
エクスプローラーと統合
Windowsデスクトップ アプリのSkyDriveアプリは、大きな機能があります。エクスプローラーと統合し、クラウド上のSkyDriveストレージと同期します(自動でファイルのアップロードやダウンロード、フォルダーの作成や削除など)。MacのSkyDriveアプリも同様の機能があります。
同期は自動的に行われ、ユーザー側で制御はできませんが、同期を行うフォルダーの選択は可能です。
SkyDriveアプリを活用すると、デスクトップPCでPowerPointスライドを作り、移動中にモバイル端末でスライドを確認。現地でノートPCに同期されたPowerPointスライドを使ってプレゼン……といったこともできますね(※)。
WebブラウザーからPCへアクセス
もうひとつWindowsデスクトップ アプリの大きな機能をみておきましょう。WebブラウザーからWindows PCのファイルにアクセスを可能にします。アクセスする先のPCは、SkyDriveアプリを起動してアクセスの許可を事前にしておく必要があります。
いろいろな共有方法
次は共有についてです。SkyDriveのフォルダーやファイルの共有機能を使って、写真を送ったり、共用のストレージとして使ったり、同じ文書を共同編集したりといったことができます。
細かな共有設定を行うには、WebのSkyDriveを使います。共有の種類は、多数あり分かりづらいですが、整理しながらみてみましょう。
公開と非公開
まず、もっとも簡単な共有状態は、誰でもアクセス可能な「公開」状態と、自分のみアクセス可能な「非公開」ですね。
共有の設定は、次のようなダイアログが表示されます。誰でもアクセスできる「公開」は、リンクの取得から「公開する」ボタンで行います。
非公開状態にするには、共有情報を表示して、アクセス許可をすべて削除しましょう。
アクセスするユーザーの指定
次は、一部の人がアクセスできる状態にする方法です。
ひとつは、アクセスする人を指定する方法です。電子メールの送信で、アクセスを許可したい人へメールを送りましょう。
このとき、「アクセスする全員にサインインを求める」をチェックしておきましょう。そうしなければ、送信したリンクがわかれば誰でもアクセスできる状態と同じです。メールは、Microsoftアカウントと関連しているアドレスに送る必要はありません。受信者がはじめてアクセスするときにサインインするアカウントを選択します。
リンクの共有
残りの方法はすべてURLを知っていればアクセスできる状態にする方法です。先ほどの「リンクの取得」を使って、フォルダーやファイルのURLを作成して、知人に知らせるなどして使います。URLさえわかれば誰でもアクセスができる状態です。
SkyDriveは、ユーザーのページがあり、公開しているファイルを誰でも一覧することができます。ユーザーページに表示・非表示の違いが、公開とリンクを共有したときの違いです。
MicrosoftアカウントとFacebookやTwitterのアカウントとリンクしている場合は、「投稿先」からそのサービスへ投稿もできます。
Twitterは、昨年10月からSkyDriveの写真の表示に対応し、便利に使えるようになっています。
写真を共有するときの注意
写真を簡単に共有できますが、位置情報を含んでいる場合、非公開から共有状態にした場合も、情報の削除などは行われないため、自宅で撮影した写真などを共有する場合、注意してください。
位置情報を含む写真をSkyDriveで見ると、自分でアクセスしたときは次のように地図が表示され、ほかの人がアクセスしたときは地図の表示はありません。ただし、ダウンロードした写真には位置情報が含まれています。
クイズの答え
今日はWebのSkyDriveを中心に紹介しました。それでは、冒頭のクイズの答えです。答えは、300MB+1byteのファイルはアップロードできません。1byte単位で正確でした。残念。実際の結果は次のようになります。ポイントとしては、すぐに表示されて、アップロードされる前に、アップロードできないことがわかります。
300MBの制限は、WebのSkyDriveの制限です。モバイルからは100MBの制限があります。デスクトップのSkyDriveアプリを使えば、2GBのファイルまで同期が可能です。