Androidケータイの歩き方

第9回Androidでタスク管理を極める(1)

あけましておめでとうございます

ご挨拶が遅くなりましたが、新年あけましておめでとうございます。今年も本連載をよろしくお願いします。

さて、新年早々に「コンシューマー・エレクトロニクス・ショー(CES⁠⁠」が米国で開催され、Android 3.0がお披露目されました。公開されたプロモーションをビデオでは、Android 3.0を次世代Androidと紹介しており、Androidタブレットに最適化したユーザインターフェースを観ることができます。そこで観られる姿は、それは美しく有機的な動きをし、観る者の視線を奪う仕上がりです。筆者は、このビデオを観て「3.0になって、なかったものをようやく手中に収めた」と感じましたが、皆さんはいかがでしょうか?

起動したままのアプリたち

さて、Androidケータイを使い込むと、アプリに終了のコマンドがないことに違和感を感じた方も多いと思います。独自に実装しているアプリもありますが、終了の概念は存在せず起動したままになります。となれば、使っていないアプリが余計なメモリを消費していることになり、歓迎すべき存在ではなくなります。ユーザも含め多くの開発者が、こうした状況をなんとかしようと考えたのか、Androidケータイ向けには、多くのタスク管理アプリがリリースされているので、数回にわたり取り上げます。

Androidのタスク管理とは?

タスク管理アプリの紹介に、多くのアプリを起動していると動作が遅くなり、アプリで終了すると動作速くなる云々と解説されます。確かに間違いではありませんが、こう解説するのは短絡的な印象を受けます。何故かと言えば、Android OSには優秀なタスク管理機能が備わっている為です。こうした論調になる理由は、多くのアプリを起動すると、メモリの空き容量が少なくなり、アプリが快適に動作しないと考える為で、多くの方が経験されていると思います。しかし、Android OSには、それを緩和する仕組みがあります。

具体的には、メモリの空き容量が逼迫してくると、アクティビティと呼ばれるアプリの最小単位を、アプリの意図とは関係なくOSが終了して、メモリの空き容量を確保する動きを行います。これは、手当たり次第に行われているわけではなく、動作していないものを優先的に終了するなど、インテリジェンスな動きをします。よって、ユーザが積極的にメモリ確保の操作を行わなくても、OSが必要に応じて安全にメモリ確保するので、アプリの起動数と動作速度が関係するとは一概に言えないわけです。

ただし、メモリの空き容量を増やす処理は、それが逼迫した状態になってからの場合が多く、本来の処理がもたつく可能があるので、それを嫌うのであれば、事前にアプリを終了しておくのは、積極的に終了する理由になるかもしれません。また、アプリの動作状況を示すアイコンが使わない時もステータスバーに表示されているのを「気持ち悪い」と感じるのであれば、これもアプリする理由です。こうなると、趣味・趣向が強く反映される部分でもあるので、OSの動作のご理解いただいたうえで、タスク管理アプリとお付き合いください。

今回は、ご説明したような理由から、Android OSの動きを拡張したような、バックグラウンドで自動的にアプリを終了するようなアプリは取り上げず、ユーザが自分の意志でアプリを終了できるものを選択してご紹介します。

前振りが長くなりました。初回は、TaskControlをご紹介します。

TaskControlの入手方法

いつものように「マーケット」を起動して、アプリ名の「TaskControl」で検索します。

数件の検索結果が表示されますが、緑のリサイクルマークのアイコンが目印なので、いつものようにTaskControlアイコンをタップして、インストールします。

TaskControlの入手
TaskControlの入手

TaskControlの初期設定

TaskControlは、初期設定をすることなく、デフォルトの設定でも使うことはできますが、詳細な挙動が設定できるのでメニューの[設定]を選択します。

たとえば、標準ではステータスバーにTaskControlのアイコンが表示され、そこからTaskControlにアクセスできるのですが、表示したくない場合は、⁠General Settings][ステータスバーに表示]のチェックを外します。他、電源オンにした時に、TaskControlを起動する場合は[自動起動]にチェックします。

TaskControlの初期設定画面
TaskControlの初期設定画面

アプリを終了する

では、TaskControlの最大の目的、起動しているアプリを終了してみます。

まずは、TaskControlを起動して[Task]タブを選択します。一覧には、起動しているアプリが表示されます。この中から終了したいアプリをタップします。すると、⁠Action]とタイトルの付いたポップアップメニューが表示されるので[Close]を選択します。アプリの終了方法は、もうひとつあり、終了したいアプリを長押ししていると、短くバイブレーションが動作して、アプリが終了します。こうした仕組みであれば、OSに統合されていても良さそうなものです。

管理しているアプリの一覧
管理しているアプリの一覧

起動履歴からアプリを起動する

TaskControlには、もうひとつ機能があります。それは、過去の起動履歴からアプリを起動する機能です。⁠History]タブを選択すると、最近起動したアプリから順にリストアップされています。この中からアプリをタップするとそれを起動できます。

実際の利用シーンでは、ホーム画面からTaskControlを起動して、⁠History]からアプリを探して起動するような使い方になるので、利用頻度は低いかもしれませんが、先で紹介した[Task]で誤ってアプリを終了してしまったときに、もう一度起動する場合などには役に立つかもしれません。

シンプルで邪魔にならない

タスク管理のアプリは、非常に凝ったものがありますが、TaskControlはシンプルな作りで、アプリを終了するといった目的に利用するには、何も難しい操作を必要とせずに迷うことはありません。多くを望まず、アプリが終了できれば、十分と考えている方には、オススメです。

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