家から自転車で小一時間,
冷え切った未明前の国道は,
JR線の駅前を右に折れて,
北条氏と秀吉軍,
しかし,
本丸だった山頂は東に向けて大きく開けている。まだ夜は明けようとしていない。
持参していったワンバーナーにコッフェルをセットして,
それぞれ毛布や寝袋にくるまって,
彼方の稜線にぼうっと明かりの帯が浮かび上がった。明るさが増すにつれ,
山のシルエットに沿って明かりがのびてゆき,
稜線を乗り越えた陽光が,
あれがサンシャイン,
振り向いて仲間に何か言おうとした時,
その顔つきがあまりに良かったので,
などという洒落た理由がなくても,
それでも,
今回は毎年恒例の