エンジニアのためのイベント映像活用方法

第7回 Final Cut Pro Xによる映像の編集

この記事を読むのに必要な時間:およそ 4 分

露出の調整

発表時にプロジェクタの映像が良く見えるように,スクリーン周辺の照明を落とすことが良くあります。このとき,発表者にスポットライトを当てることができれば良いのですが,そのような設備がない場合には「スクリーンはよく見えるけれど,発表者の様子が分からない」という映像になりがちです。

撮影時にビデオカメラのほうでコントロールできていれば良いのですが,できなかった場合でも録画映像の編集である程度のリカバリーができます。

例えば次のような映像は,発表者が手振りで何かのアクションをしているシーンなのですが,オリジナルの映像だと,いまひとつよくわかりません。

露出の調整前

露出の調整前

そこで「ウインドウ→インスペクタを表示→ビデオ」とメニューをたどって出てくる「補正1」の右向きの矢印をクリックします。

インスペクタから「補正1」の右向きの矢印をクリック

インスペクタから「補正1」の右向きの矢印をクリック

すると、⁠カラー」⁠Saturation」⁠露出」を調整できるカラーボードが表示されます。⁠露出」パネルを選び、3つの円(コントロール)が表示されたら,中心にある円を上にずらしてみましょう。

露出の調整後

露出の調整後

すると,スクリーン横の発表者が右手を挙げているのが見えるようになりました。

これで「暗すぎてよく見えなかった映像」「なんとなく見える映像」にリカバリすることができました。ただし,この露出の補正をやり過ぎると「全体が白っぽい映像」となりますので注意してください。

編集データの書き出し

編集がひととおり終了したら,マスターデータを書き出してみましょう。

メニューから「ファイル→共有→マスター(デフォルト⁠⁠」を選択し,適当なプロジェクト名を入力します。

マスターデータの書き出し

マスターデータの書き出し

「次へ」をクリックし,保存するファイル名を入れてやると,バックグラウンドで共有(データの書き出し)が実行されます。

実行中のバックグラウンドタスクは,⁠ウインドウ→バックグラウンドタスク」で確認することができます。

バックグラウンドタスク

バックグラウンドタスク

マシンパワーにもよりますが,それなりに時間がかかる処理ですので,気長に待ちましょう。

書き出し完了を待ちつつ,今回はここまでとします。

まとめ

今回は,Final Cut Pro Xを利用した基本的な映像編集として,次の操作について解説しました。

  • 映像データの読み込み方
  • 音量の調整
  • 音声のフェードイン・フェードアウト
  • 映像の露出調整

今回取り上げませんでしたが,例えば発表のタイトルなども編集で入れることも可能です。また,複数のカメラで撮影をして,映像を切り替えながら1本の映像として作品を作ることもできます。

この辺りを懲り始めると,映像編集のプロへの道に入れそうな気もしますが,私はそこまでたどり着いていないため,編集についてはここまでの解説としたいと思います。

さて,次回は,撮影・編集をした映像データの公開について解説する予定です。

著者プロフィール

鈴木則夫(すずきのりお)

株式会社クロコス所属ではあるものの,本連載と業務とは特に関係がない。

個人的な興味として,勉強会やカンファレンスのUstream配信を行なってきており,ときおり「KaigiFreaks(配信班)」の名の元に活動している。

「suzuki」というアカウントを取得するのが好き。

Web日記:http://suzuki.tdiary.net/
Twitter:@suzuki
GitHub:https://github.com/suzuki