モヤモヤ議論にグラフィックファシリテーション!

第17回 本音を引き出す・本質をついてくる[リーダーシップ]

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[リーダー]の会話の"目線"になってみる

[リーダーシップ]を発揮している人たちの目線を今一度この絵を使ってのぞいてみませんか?さきほどの絵について簡単にグラフィックフィードバック(解説)します。絵の中に登場するだれかの目線になってみてください。何が見えてくるでしょう?じぶんの想像が広がり始めたらそれはその世界に降りた証拠です。

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絵の上部には,トップダウンのヒエラルキー組織のイメージを氷河期のように冷たい世界に描きました。ボスが⁠じぶんの成功体験⁠という四角い枠に当てはめようとするので,従業員たちはすっかり自分で考えることを忘れ,枠と同じ四角い頭になってしまいました。 言われたことだけのことをする従業員は個性を失い,組織の冷たさに凍え,感情を失ったロボットです。ここにイノベーションは期待できません。

一方,絵の中央には,焚火を囲む温かい世界。ここではリーダーが灯した炎に浮かび上がる「夢」「ビジョン⁠⁠,⁠価値観」に惹かれて,人が次々と「共感」という薪を手にして集まってきています。 焚火を囲んで「夢」「ビジョン」⁠価値観」を共有して語り合い, 仲間たちが「共感」の薪をくべるたびに炎は大きくなります。自律型の協創組織のイメージです。

絵の下部では,先ほどの凍り付いていたロボット従業員も炎の温かさに触れて, 感情という火が灯りました。そして,いつしか自ら松明を掲げて歩き始めています。ここは,だれもがリーダーになりうる組織です。焚火から火種を持って新たな松明を掲げた人がリーダーです。

私はこの絵を,実際ポストカードサイズに印刷したものを持ち歩いていて,プロジェクトとはまったく関係ない方にも見せています。そのときの会話をいくつか紹介すると,

  • 「焚火囲んで,同じ釜の飯食って,若い頃は飲みながら熱く語ってたけど,最近こういう語らう時間ってないな」
  • 「上司の成功体験と似たものしか考えなくなってるかも」
  • 「研修をやっていると,本当に場が大切。安心して発言できる場になってないと本音なんて出てこない。きっとこういうあたたかい場が必要なんだろうな」etc.

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みなさんの中にも,ご自身が所属する組織やプロジェクトと照らし合わせた方は多いのではないでしょうか?その絵を見てほかに何か思い出したことはありますか?具体的なあるときの出来事がワンシーンとして見えてきた人もいるのではないでしょうか?

ちなみに私は,この絵を眺めていたら,焚火の炎が大きく照らすそばで,みんなで寝っころがりながら,近くに落ちていた小枝を使って地面に絵を描いているじぶんを想像してました。温かい場所でゴロゴロするのが大好きなせいかもしれませんが,夢やビジョンという炎に照らされた中での対話はどこか前向きです。もしだれかが「でも現実は厳しいよ」と言ったとしても,そんな仲間の弱音を小枝でチョイチョイと突ついて,⁠そう言いながら本当は本気で未来を語りたいくせに~」なんて言いながら,みんなの語る世界を描いているんです。

絵の中に降りて遊ぶ感覚,なんとなくでも感じ取ってもらえたらうれしいです。

ということで今日のところはここまで。 次回ももう少し絵の世界を歩く楽しさを紹介します。 グラフィックファシリテーターのゆにでした(^-^)/

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著者プロフィール

やまざきゆにこ

様々な議論の現場で,グラフィックファシリテーション(=グラフィックレコード+グラフィックフィードバック+グラフィックダイアログ)を実施する。300人超のシンポジウムから,企業も国籍も違う参加者の集まる研究会,組織を横断したプロジェクト,経営者・リーダークラスのビジョン研修,組織研修,顧客との協働プロジェクトなど多岐に渡る。企業・組織の事業判断・意思決定,プロジェクトや個人の意識・行動変革の一助になればと"絵筆を持って"活動中。

グラフィックファシリテーター(graphicfacilitator)は,やまざきゆにこの商標登録です。

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