草花の知恵

第9回 「千両と万両」

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千両(センリョウ) 画:外山康雄

千両(センリョウ) 画:外山康雄

花データ

センリョウ科の常緑小低木/花期:6~7月。実は緑から黄色,赤色に変化。実が上を向いてつく。お正月の生け花に好まれる。

万両(マンリョウ) 画:外山康雄

万両(マンリョウ) 画:外山康雄

花データ

ヤブコウジ科の常緑低木/花期:7~8月。センリョウ,アリドオシと共に真冬に赤い実をつける縁起物植物として愛好されてきた。

外山康雄「野の花館」だより

雪降りが続いています。暮れの11日からです。途中,晴れの日は2日のみ!積雪はとうに2mを超え,3mに達しようとしています。昨冬も近年まれな豪雪でしたが,12月からこんなに降ったのは,初めての体験。1月~2月もこんな調子で降り続いたら・・・・・・。考えないことにします。

降雪前に一株小さな鉢に移植した赤い実をつけた藪柑子(やぶこうじ)が唯一雪から救出できた緑です。そうそう,雪囲いをした間からはみ出ていたと,届けてくれた,赤や白の山茶花も雪を逃れた大事な仲間です。

そんな「野の花館」のお正月ですが,館内には秋の終わりの大文字草も残っており,寒葵(かんあおい)はすでに花開き,春蘭(しゅんらん)も蕾がふくらんでいます。降りすぎている雪も多ければ一層春芽吹く花達も豪華に咲き競うことと思えば,我慢しなければと思うのですが・・・。

一面雪の中で,夜叉柄杓(やしゃびしゃく)の黒ずんだ実をみつけたと,届けてくれました。かすかに新芽が赤く,春を告げているようです。

(1月6日)

新刊のお知らせ

画像

日貿出版社から,外山先生の画集野の花 山の花が出版されます。1月中旬頃発売の予定ですので,書店でご覧ください。新宿伊勢丹での個展会場でも販売しています(1月11日(水⁠⁠~24日(火)伊勢丹新宿店本館6階プロモーションスペースにて。サインも行っています⁠⁠。

著者プロフィール

池内紀(いけうちおさむ)

1940年兵庫県姫路市生まれ。ドイツ文学者。エッセイスト。

主な著書に『ひとり旅は楽し』(中央公論新社)『ぼくのドイツ文学講義』(岩波書店)『町角ものがたり』(白水社)など。『カフカ小説全集(全6巻)』(白水社)など翻訳書も多数。新刊は『森の紳士録』(岩波新書)。


外山康雄(とやまやすお)

1940年東京深川生まれ。新潟県浦佐で育つ。2002年南魚沼郡塩沢町に古民家を再生したギャラリー「野の花館」開設。

画集に『折々の花たち 1~4』(恒文社)『野の花の水彩画』『私の好きな野の花』『野の花 山の花』(日貿出版社)など。

外山康雄の野の花館:

URLhttp://www.toyama-yasuo.jp/