フロイトによると……
個人情報がうんたらこーたら、なんていう話をここ数年、よく耳にする。
まあ、確かにオイラもプライベートで飲食店、レンタルショップなんかでカードに電話番号やメアドを記入しないといけない場合、テキトー(嘘)で逃げている。本当のことなんか書けない。
部屋の表札(そんな大げさなもんじゃないけれど)も記入していない。なんか恐いんだよね。ここに住んでいます、襲ってきてください! と宣言しているような気がして。
つーか、Googleマップを見て引いたもんなあ。ストリートビューか? オイラんちどころか、オイラのチャリまで……。
叫ばれていることと、やられていることの差が激しすぎる。ストーカー天国なんだな、この国は。そもそも、ストーカーなんて言葉はオイラが20代の頃にはなかった。
人はそれを純愛と呼んだ。
1988年に公開された映画『マリリンに逢いたい』。マリリン……もしかして、とんでもない金髪美女? もしくは彼女のニックネーム? なんて思うかもしれない。
が、マリリンとは雌犬。雄犬シロが恋犬マリリンに逢うため、海を泳いで渡ったという実話をベースにした映画で当時、話題を呼んだ。映画館でオイラは観た。
オイラはリビドーだな、と。
人間もワンちゃんも一緒。いや、シロは素晴らしいと思う。結局、人間、ワンちゃん……すべての生き物を動かしているのはリビドーでしかない。
その後に純愛というものが付いてくる。もちろん、それが前後することもあるかもしれないが、リビドーと純愛はパックだ。
どちらが欠けても男女(雄雌)間は成立しない。
オイラはバツ2。離婚を2回もしている。愛はあったかもしれないがリビドーが足りなかったんだと独白する。愛情表現を身体でアピールするには、ひとりが好き過ぎた。
そして、彼女のストーカーにもなれなかった。だって、会社の同僚は奥さんに“カエルコール(帰るコール)”してたもんな。
あ、やべ。また話が……こっほん。
WHAT'S YOUR NAME ?
起きると、レンタルショップからの営業メールが週に3~4回は届いている。着信はだいたい、午前11時くらい(ちなみに、土日祝日は午前9時)。
ぶっちゃけ、朝までゲンコー書いたりとかで起床するのは昼過ぎなんていう日もある。そんなときに、そういった内容のメールはムカつくとしか思えない。
起きちゃうじゃねーかーー!
もちろん、読まない。マッハで消去。そのちょっとした数秒の作業すらイライラする。
あと、これは関係ないかにしれないけど、無線LANの某Wの通知もどうにかしてもらえないものかと思案中。認めちゃったオイラが悪いんだろうけど。
そんな中、唯一、企業からの営業メールでオイラが目を通すのは契約している某携帯電話会社アンテナショップからのメール。
実はずっと数年間、無視してブラインド消去していた。ところが、2年くらい前からかなあ? 「○○○○下北沢ショップの田中(仮名)です」とメールに実名を出すようになった。
まー、本当の名前かどうかはわからないけど。でも、それ以来、読まずに消すことはなく、最後まで読んで消すことにした。
ちゃんと名乗ってくれるんだったら、こっちも読まないとわりーな、って。
あの、たぶん、世の中ってこんな簡単なことなんだと思う。
もう、名前、覚えちゃったもん(笑)。つーか、その○○○○という人がどういう人か気になってしょうがなくなってしまった。
しかも、枕(冒頭の言葉)に必ず「春になりましたが、まだ寒く、花見もジャケット無しでは……」なんてーのが入っている。
これは読む。
うん、こういうことが必要&大切。ま、受け取る側のタイプによってはウゼーよ! なんて思うかもしれないけれど、オイラは嫌いではない(好きではないかもしれないけど)。
無視できなくなってしまったどころか、彼からのメールを少しだけだけれども楽しみになってしまっている自分がいる。
個人情報なんて売ってナンボだ!
個人情報が云々言われている時代だからこそ、これからは個人情報ダダもれでオッケーなような気がする。
だって、大手携帯電話会社の社員から個人連絡先や個人メアドが添付された営業メールが届いたら、ユーザーとしては安心する。
いや、その連絡先etcがギミック(二重)でもよ。ただ、会社の名前しか言わない人間との付き合いとはあきらかに違う。
そう考えると、キャバクラの営業術ってハンパねー! と改めて思える。だって、個人の携帯番号やメアドを教えちゃってるんだからね。勇気あるな~~~。
よっぽどのキャバ嬢じゃない限り、お客さまにはリアルな個人携帯の番号を教えていたりする。
中央線沿線の激安キャバで働いている女のコなんて2台も携帯電話を持つ金銭的余裕なんてナッシング。
オイラのまわりでもキャバで働いているコはたくさんいるけれど、営業の電話も自前携帯。そんなもんだ。
そんなことを恐がっていたら仕事にならない。キャバクラで稼ぎたいんだったら、自分のすべてを売るしかない(絶対に売れないところはあるけれども……)。
匿名希望は逃亡犯
オリコン編集長時代、オイラがまずやったことは無記名の原稿を書かないということだった。職業ライターさんはText/○○○○とクレジットをきちんと入れる。
でも、編集部員が原稿を書いた場合、当時はText/編集部という曖昧な逃げ方をしていた。オイラはどうしてもこの因習が許せなかった。スゲー嫌だった。
だって、これって責任逃れしてるだけだもの。もちろん、プロのライターさんに敬意を……というのもわかる。
でも、それは言い訳だ。だったら書くな~~! ライターさんにお願いできずに、スケジュールの都合上、自分がインタビューして書いただけじゃないか、と。
誰が匿名希望の原稿に興味を持って、読んでくれるのか?
雑誌というのは現金を払って読んでいただく媒体だ。だとしたら、書く側も自分の文章に責任を持ってリリースしなければならない。
オイラも依頼によっては、無記名で書く原稿もある。でも、そういった原稿というのは自分をゼロにしなくてはいけないし、何しろ自分が書いた原稿に対する責任感というものが皆無になってしまう(申し訳ないッスーー)。
だって、どんなとんでもない事態が起きても痛くも痒くもないんだもの。そんなのは……ただの文字の羅列でしかない。痛みがないというのは、痛みを感じないということだ。
痛みを感じない文章には喜怒哀楽がない。いつ・どこで・だれが・何を……。
≪情報≫
天気予報に個人情報は必要ない。それが情報の運命。
だけど、冒頭にて「おはようございます。天気予報士の前川良行(仮名)です。山形県生まれの渋谷育ちです……ちなみに、昨日、離婚届けを提出してきました。スッキリとした気分です。ちなみに、離婚の理由は私の浮気です。それでは今朝の全国の天気です。」
と、言われたらなぜか信じられる。そんなもんだ。
ということで今回の叫訓↓
叫訓39
自分の名前(プライベート)を自信満々に出せない仕事は仕事じゃない!