元オリコン編集長☆イノマーの『叫訓』

第54回「旗を掲げたなら、どんなに苦しくても降ろしちゃいけない!」――偉大なる順番待ち!

座右の銘

私事で申し訳ないのだが、気づけばオイラのやっているバンドも来年で結成15周年となる。いやはやなんとも。

Webサイトを作ってもらっているスタッフに言われて驚いた。そっか、そんなになるんだ……。

先日、ワンマンライブ後の打ち上げで「15年も続くなんてスゴいですね!」⁠15年続いたって奇跡ですよ」なんていう言葉をいろいろな人から頂いたのだが、う~~ん。

オイラたちの活動15年なんて、圧縮すれば普通のバンドの15ヵ月くらいみたいなもんだ。まったく何のサンプルにもならない。

でも、考えてみれば、15年も続けたことなんてあるもんじゃない。オリコンの社員も10年でヤメたし、その後に設立した会社は10年も持たなかった。

自分が10年以上、続けていることかあ……アレしかないな(自粛⁠⁠。まったくもって申し訳ない。トボボ。

“継続は力なり⁠なんていう<ことわざ>があるけど、ただ続ければ良いっていうもんじゃない。しがみつくのも問題だ。

でも、世界のイチロー(野球選手)は言っていた。⁠自分に出来ることや、頑張れば出来そうなことを積み重ねないと大きな目標にはたどりつかない⁠みたいなことを。

うん、確かにそのとおり。でも、その、あ~~ん。なかなかに難しいのよね。簡単なことではない。そういったことをクリアしてきたからこそ、現在のイチローがあるのだろう。

倍返しだ!?

たとえば、ダイエットを開始した。まずはゆる~い感じのプランニング。1日30回の腹筋運動、油モノを減らし、炭水化物も3食に1回とする……まー、普通の人間にはムリでしょう。いきなり、生活を変えるのは難しい。

オイラのまわりでダイエットに成功した女のコは数えるほど。⁠今、ダイエット中なの」なんて言いながら、ドーナッツを食べている腐女子ばかりだ。居酒屋で食べて、飲みまくって、床で寝ている女のコがダイエット中って意味がわからない。まー、そういう怠惰な女のコ、オイラは嫌いではない。

ただ、これだけはハッキリしている。ダイエットに成功した女子は現状に満足している女のコは皆無。現在の恋愛に失望していたり、新しい恋を探そうとしていたり、彼氏に捨てられた、とかいう女のコばっかりだ。

“いつか見返してやる! パワー⁠なのだろう。オイラも数年前、ひどい失恋をしたときに体重が10kg落ちてしまった。見返してやるなんていう強い力ではない。まるで逆。ショックで何も食べられなくなったしまった。

ある女のコが言っていた。⁠ダイエットに成功するなんて、彼氏以外に好きな男ができたしかあり得ないから。彼氏と上手く行っていたら好きなモノ食べて、セックスして、寝て……それだけで幸せなんだもん。」

なるほどね。そりゃそうだ。安心しきっているのだろう。ムリにダイエットなんかする必要はない。

おまけに今現在、空前のぽっちゃりブーム。ぽっちゃり系の女のコの需要も高い。とはいえ、好きな男性ができたら少しでも痩せたいと思う女心。

世の男性諸君、彼女がもしも急にダイエットをスタートさせ、成功したらSOSです! ぶっちゃけ、オイラも同じような経験をしたことがある。

いきなり、彼女が豆乳しか飲まなくなり間食もパッタリとヤメた。お米が大好きだったのに食べなくなり、数ヵ月で8kg痩せた。

まるで別人。そして、オイラは彼女のダイエット成功と同時に捨てられた。そして、風の噂で新しい彼氏と同棲していると聞いた。う~~~ん。現実は厳しい。

サクシード

って、どんな話だ?(笑⁠⁠。

いや、今回のテーマは続けるということ。⁠継続⁠について。いつものことだけれど、脱線トークばかりで申し訳ない。

でも、脱線するのも実は大切だったりする。出発点と目標地点さえ頭の中にあればOKだ。脱線を恐がる必要などない。素敵な旅を。

コホン。

転職を繰り返している人間も多い。オイラのまわりにもいる。会うたびに仕事が変わっている。こうなると、次に何をやっているか楽しみになる。

ま、30代なら落ち着かなくてもまだどうにかなる。オイラみたいに47歳にもなるとね……もう腹をくくるしかない。

ガキの頃は大人になったら○○になりたい、なんて思ったものだが、今ではもう既に年齢だけはしっかり大人だ。○○になりたい、というのはない。○○だけにはなりたくない、という思いだけだ。

辞めるのも勇気。

BUT!

続けるのはもっとカッコいい。もちろん、続けるにはハンパないパワーがいる。先述のイチローの話もそうだが、とにかくブレないことが大事。小さなことからこつこつと(西川きよし師匠⁠⁠。

チリも積もればゴミとなる(笑⁠⁠。

ふふふ、まー、そんなもんだ。

偉大なる順番待ち

日本のバンドで⁠怒髪天⁠というグループがいる。いや、日本の宝だ。ボーカルの増子ちゃんはオイラと同年齢の47歳。

桃屋の『辛そうで辛くない少し辛いラー油』のTVコマーシャルで知っている人も多いことだろう。

メンバーは40代半ば。2014年には結成30周年を迎える。それを記念して(?⁠⁠、来年の1月12日には初の『日本武道館』公演。いや、素晴らしい。感DO!

結成30年にして日本武道館の初公演というのは新記録らしい。ヒット曲もナシで日本武道館の公演というのもあり得ないとのこと(本人談⁠⁠。いやはやアッパレ。

いつだったろう? 増子ちゃんが言っていた。その言葉がいまでも忘れられない。⁠怒髪天という旗を掲げたなら、どんなに苦しくても降ろしちゃいけないんだ。踏ん張って、掲げ続ける。絶対に旗は降ろさない。」

ずいぶんと昔の話なんで、間違っていたら申し訳ないけれども、そういったことを言っていた。それが現実となった。

いや、現実にした。

いろいろあった30年。でも、怒髪天というバンドのフラッグをどんなに厳しくても掲げ続けた結果が30年経っての『日本武道館⁠⁠。敬礼。泣けてくる……。

そう、へこたれなければいつか必ず自分に順番はまわってくる。コンビニやスーパーでのレジ待ち。長いなあ、と思うけれど並ばないと自分の順番は来ない。

まずは並ぶこと。並ばなければ始まらない。そして、本気で待ち続けること。

だって、30年だよ! 怒髪天は30年、並び続けたんだ。スゲー。もちろん、ただ並ぶだけではダメだ。自分がやれること、やるべきことを全力で続ける。全力中年。並びスト。美しいじゃないか。

簡単なことではない。でも、簡単なことを続けたからこその偉業だ。自分ができること、やりたいこと……。

つーことで今回の叫訓は↓

叫訓54

続いているからスゴいのではなく
スゴいから続いているのだ!

おすすめ記事

記事・ニュース一覧